【EC業界ニュース】Weekly Topics! 1211-1217

Today’s Topic
今週の注目ニュースは、ゾゾの中国市場再参入だよ!
■ブカラパック、創業者退任へ

Indonesia.png 12月9日、インドネシアネット通販大手ブカラパック(Bukalapak)の共同創業者、アフマド・ザキ最高経営責任者が退任することを発表しました。2020年1月6日付で、インドネシアブコピン銀行のラフマット・カイムディン取締役が新CEOに就任し、ザキ氏は創業者兼相談役として、同社に一定の関与を続けるほか、スタートアップ企業の経営に助言するメンターとしても活動する予定です。現在インドネシアネット通販業界は急拡大しており、最大手のトコペディアや中国アリババ系のラザダなどの企業間で競争が激化しています。ブカラパックは「持続可能な経営を目指す」として、9月に全従業員の約1割を解雇しており、今回は経営陣の刷新による経営の立て直しを図ります。

情報源:日本経済新聞「インドネシア通販大手ブカラパック、創業者が来年1月に退任へ」(2019/12/9)

■印ウォルマート、サプライヤー開発プロジェクト開設

India.png 12月9日、スーパー大手ウォルマートがインドで、"Walmart Vriddhi Supplier Development Program"の開設を発表しました。同プロジェクトは、2018年に買収した印ネット通販大手フリップカート、そしてコミュニティ開発に特化したNPO法人のスワスティ(Swatsi)と共同開発されたものです。インドの中小企業と連携し、国内のサプライチェーン機能の拡大させることで、雇用を創出するほかインドの中小市場業界の成長を後押しする狙いがあります。プロジェクトの最初の5年間は、中小企業50,000社の起業者に対して、対面のトレーニングや専門家からのアドバイス提供などを行います。

情報源:同社プレスリリース"Walmart Vriddhi includes local, in-person training and access to a community of entrepreneurial peers and mentors for 50,000 MSMEs across India"(2019/12/09)

■ウォルマート、自動配送実験を開始

america.png 12月10日、米スーパー大手ウォルマートが、自動運転により無人で配達する技術を持つニューロ(Nuro)と提携して、自動宅配実験を2020年から行うことを発表しました。ヒューストンの店舗から開始予定で、ニューロの車両はウォルマートのネット通販で注文された食料品を、一部顧客を対象に届けます。同プログラムは、ニューロが特別に開発した荷物専用の配送車「R2」が使われ、食料品自動配送の実効性とこのようなサービスがウォルマートの顧客サービスをどれだけ改善できるかを確かめることを目的としています。

情報源:同社プレスリリース"Walmart to Test-Drive Autonomous Grocery Deliveries with Nuro"(2019/12/10)

■ゾゾ、中国再参入

china.png 12月10日、ファッションネット通販大手ゾゾが、中国版ゾゾタウン「ゾゾ(ZOZO)」のサービス提供を開始しました。日本のゾゾタウンからは全177ショップが出店しており、今後も随時追加を予定しています。ゾゾは中国国内に現地法人「上海走走信息科技公司(Shanghai ZOZO Co., Ltd.)」を置き、メディア編集や翻訳等の業務をはじめ、日本国内から中国への配送や通関などの一連のフルフィルメント業務、カスタマーサポート業務などの中国での販売に必要なすべての作業をサポートするため、出店者は追加コストなく中国への販路拡大が行えます。同社は2011年にも中国市場へ参入しており、2013年に撤退していました。なお、現在、中国におけるファッション小売市場は、市場規模、EC化率において、目覚しく成長し、一人あたりの年間ファッション消費額も、2012年と比較して約4倍に成長しています。

情報源:同社プレスリリース「株式会社ZOZO、本日より、中国版ZOZOTOWN「ZOZO」の提供を開始」(2019/12/10)

■ヤマダ電機、大塚家具を子会社化

nihonn.png 12月12日、家電大手ヤマダ電機が家具量販店大塚家具を子会社化する事を発表しました。大塚家具が12月末に実施する総額約43億7000万円の第三者割当増資を引き受け、出資比率を51.74%にする予定です。今後は、商品の共同開発や、ヤマダ電機のネット事業による拡販、法人分野での協業の強化などを図り、グループ全体として競争力の向上、経営効率の改善を進めていく計画です。

情報源:同社プレスリリース「株式会社大塚家具との資本提携及びそれに伴う第三者割当増資の引き受けによる子会社の異動に関するお知らせ」(2019/12/12)

■メチャカリ、有料会員数3万人突破

nihonn.png 12月13日、アパレル大手ストライプインターナショナルが運営するファッションサブスクリプションサービス「メチャカリ」の有料会員数が3万人を突破しました。メチャカリは、月額5,800円で最大3ファッションアイテムを借り放題のサービスです。同社は2019年10月より約2ヵ月間、初めてサービス利用する顧客を対象に、最初の3ヵ月間は月額39円(税抜)で利用できる「39キャンペーン」により利用を促進し、同時期に欅坂46を起用したテレビCM、ウェブCMの配信を行い、認知度向上を図っています。

情報源:PR TIMES「ファッションサブスクリプションサービス 「メチャカリ」39 キャンペーンで有料会員数 3 万人突破、WEB-CM が 2019 年下半期 Youtube 動画広告 TOP10 に」(2019/12/13)

■独オンラインフード・デリバリー事業者デリバリー・ヒーロー、韓国「ウーワ・ブラザーズ」を買収

germany.png 12月13日、ドイツのオンラインフード・デリバリー大手デリバリー・ヒーローが、韓国のウーワ・ブラザーズを40億ドル(約4,400億円)で買収することが明らかになりました。ウーワ・ブラザーズは、2019年9月末時点では、総取扱額が46億ユーロ(約5,616億円)に達し、韓国オンラインフード・デリバリー市場の総注文数の約97%を占めるなど、市場首位を誇ります。すでに海外展開も果たしており、2019年3Q時点では、ベトナムで注文数150万件を受注しています。今後、デリバリー・ヒーローは、合弁会社をシンガポールに設立し、グラブやゴジェックといった東南アジアの競合に対抗していく計画です。今回の買収はフード・デリバリー業界のM&Aとして世界最大となります。

情報源:同社プレスリリース"Delivery Hero to Expand Asian Operations Through a Strategic Partnership with Woowa"(2019/12/13)

■ゾゾ、グループ組織再編

nihonn.png 12月13日、ファッションネット通販大手ゾゾがグループ組織再編に当たりグループ傘下の主にECサイトの構築を手掛けているアラタナを吸収合併すると発表しました。効力発生日は2020年4月1日で、合併後アラタナは解散します。アラタナのシステム開発の機能のみ、ゾゾクループの提供するサービスの運用や技術開発を行うゾゾテクノロジーズに集約し、その他事業運営機能はゾゾに集約させます。

情報源:同社プレスリリース「グループ組織再編(当社子会社間の吸収分割及び当社子会社との吸収合併)に関するお知らせ」(2019/12/13)

■KDDI、ローソンと資本業務提携

nihonn.png 12月16日、KDDIがコンビニ大手ローソンと資本業務提携を締結し、さらに、ローソンの親会社である三菱商事とも連携して共通ポイント「ポンタ」を運営するロイヤリティ・マーケティングの株式約20%も買い取りました。KDDI・ローソン・ロイヤリティ・三菱商事・マーケティングは共通ポイント「ポンタ」を軸にしてネットとリアルを融合した新たな消費体験の創造を目指しています。KDDIが提供する「au walletポイント」は2020年5月をめどに「ポンタ」に統一予定です。

情報源:KDDIプレスリリース「KDDIとローソン、資本業務提携に関するお知らせ」(2019/12/16)

■PayPay自社ECサイトでも利用可能に

nihonn.png 12月16日、電子決済サービスのPayPayが2020年より、自社ECサイトでの決済時にPayPayを利用できる「PayPayオンライン決済サービス」を開始することが明らかになりました。これまでPayPayのオンライン利用は、「PayPayモール」「ヤフオク!」「Yahoo!ショッピング」など一部に限定されていましたが、今後、他のECサイトでの対応が可能となります。なお、連携予定決済サービスプロバイダーには、SBペイメントサービス株式会社やGMOイプシロン株式会社、ショッピングカート事業者にはGMOメイクショップ株式会社(MakeShop)や株式会社フューチャーショップ(futureshop)などが名を連ねています。

情報源:同社プレスリリース「12月16日より、オンラインショップにおける「PayPay」の利用申し込みの予約受付、 問い合わせ受付を開始します」(2019/12/16)

■アマゾン、フェデックス利用制限へ

america.png 12月17日、米ネット通販大手アマゾンが、15日販売業者に向けてホリデーシーズンにプライム会員向けの商品配達でフェデックスを使用しないように指示していたことが明らかになりました。アマゾンは、ホリデーシーズンの注文締め切り時期を確定させるため、毎年配送業者のパフォーマンスを調査しており、今回の動きは、フェデックスの配送パフォーマンスが悪化していることが原因として挙げられます。なお、フェデックスは、同決定はビジネス全体への影響は少ないとコメントしています。

情報源:Bloomberg "Amazon Cuts Off FedEx Ground for Prime Holiday Shipments"(2019/12/17)