【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0226-0303

Today’s Topic
今週の注目は、ウォルマートが有料会員サービスを開始するニュースだよ!
■アマゾン、「アマゾン・ゴー・グローサリー」開店

america.png 2月25日、米ネット通販大手アマゾン(Amazon.com)が、すでにアメリカ国内で25店舗あるレジレス店舗「アマゾン・ゴー(Amazon Go)」と同様のシステムを活用した、食品スーパー「アマゾン・ゴー・グローセリー(Amazon Go Grocery)」の第1号店をシアトルに開店しました。アマゾン・ゴーと同じく、アプリを起動して店の入り口でコードを読み取らせ、商品を用意されているバッグかカート入れるだけで、レジを通らず帰ることが出来ます。

情報源:Business Insider" Amazon opened its first cashierless full grocery store in Seattle as it ramps up its position in the grocery sector"(2020/02/25)

■メイシーズ、決算発表

america.png 2月25日、米百貨店大手メイシーズ(Macy's)が2019年度第4四半期と通期の決算発表を行いました。2019年通期で、売上高は前年同期比2%減となる245億6,000万ドル(約2.6兆円)で、営業利益は同44%減の9億7000万ドル(約1,000億円)となりました。同社は、2月4日に、中期経営計画を発表しており125店舗の閉鎖と約2,000人の人員削減を明らかにするなど、店舗販売が低迷しています。一方で、ネット通販が成長しており、全体売上の4分の一にまで達しました。ネット通販の売上の中では特に、スマートフォンなどモバイル端末経由でのネット通販売上が55%増し、オンラインで購入して店頭で受け取るBOPIS(Buy Online Pickup In Store)の売上が62%増と急増しています。

情報源:同社決算発表資料"Fourth Quarter andFull-Year 2019 Earnings"(2020/02/25)

■イオン、レジに並ばない買い物スタイル「レジゴー」本格展開

nihonn.png 2月26日、イオンリテールがレジに並ばない買い物スタイル「どこでもレジ レジゴー」の本格展開を3月より行うことを発表しました。「レジゴー」は、利用者が貸出用の専用スマートフォンで商品のバーコードをスキャンし、専用レジで会計する新しい買物スタイルです。商品スキャン終了後は、専用レジの2次元バーコードを読み取り、買物データを連携、支払い方法を選択するだけで簡単に会計ができるため、"レジに並ばない"、"レジ待ち時間なし"を可能とし、利用者の利便性向上を狙っています。なお、同社は同サービスの導入を、2020年度中に東京・千葉・神奈川の「イオン」「イオンスタイル」を中心に約20店舗へ拡大する計画をしています。

情報源:同社プレスリリース「第4のレジ"スマホでレジ打ち" ネット時代にリアル店舗でのお買物の楽しさ提案と体験価値向上へ イオンリテールは3月より、"レジに並ばない"お買物スタイル「レジゴー」本格展開」(2020/02/26)

■ヤマト、ギグワーカーへの配送委託か

nihonn.png 2月27日、ヤマトホールディングスが、単発で仕事を請け負う「ギグワーカー」など個人への配送委託に乗り出すことを検討していることが、日本経済新聞の取材で明らかになりました。国内の宅配便取扱数は増加を続けており、さらに人手不足が重なり、人件費の総額が増えています。そこで同社は、ラストワンマイルにおいて、固定給が生じないギグワーカーを活用しようとしています。活用においては、ギグワーカー専門アプリを作成し、時間単位で仕事を提示する予定です。

情報源:日本経済新聞「ヤマト、宅配にギグワーカー EC向けに配送網整備 長尾社長が表明」(2020/02/26)

■ウォルマート、有料会員サービス開始か

america.png 2月27日、米小売り大手ウォルマート(Walmart)が、有料会員サービス「ウォルマート・プラス(Walmart +)」の開始を検討していることが報じられました。これは、アマゾンが展開する会員サービス、アマゾンプライム(Amazon Prime)に対抗したサービスとなります。同サービスはウォルマートがすでに導入している、年会費を払えば何度でも注文ができる食品宅配サービス「デリバリー・アンリミテッド(Delivery Unlimited)」がリニューアルされたものになると考えられています。なお、詳しい実施時期やサービス内容は明らかになっていません。

情報源:CNBC "Walmart is working on an Amazon Prime competitor, called Walmart+"(2020/02/27)

■ドアダッシュが上場申請

america.png 2月27日、アメリカで料理の配送サービスを手掛けるドアダッシュ(Door Dash)が米証券取引委員会に新規株式公開を申請したことを発表しました。同社はソフトバンク傘下のソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資しています。ドアダッシュは2013年に設立し、アメリカやカナダで契約先の飲食店がつくった料理を利用者に届ける事業を展開しており、直近の企業の評価額は130億ドル(約1兆3,900億円)程度とみられています。なお今回の申請において、売上高や利益といった経営情報は明らかにしておらず、公募・売り出し株数や価格も未定としています。

情報源:TechCrunch「フードデリバリー大手のDoorDashがIPOを非公開申請」(2020/02/28)

■メルカリ、「梱包・発送たのメル便」開始

nihonn.png 2月28日、フリマアプリメルカリが、ヤマトホールディングス傘下のヤマトホームコンビニエンス株式会社と連携し、「梱包・発送たのメル便」の提供を開始しました。同サービスは80サイズ以上の商品が売れたあと、出品者の自宅までヤマトのドライバーが来て梱包・発送作業を代理で行う配送サービスです。メルカリは、20日に行われた事業戦略発表会において、出品意欲はあるが出品したことがない潜在ユーザーに対し、出品を簡単に行えるサービスを強化することを発表しており、今回のサービス提供はその一環であると思われます。

情報源:同社プレスリリース「フリマアプリ「メルカリ」、梱包不要・自宅で待つだけの配送サービス「梱包・発送たのメル便」開始」(2020/02/28)

■京東、決算発表

china.png 3月2日、中国ネット通販大手京東(JD.com)が、2019年度の決算発表を行いました。売上高は前年同期比24.9%増の5,769億元(約8兆9,000億円)、純利益が米国会計基準(GAAS)ベースで121億元(約1,800億円)となり、前年の純損失(25億元の赤字)から黒字転換しました。また、2019年のアクティブユーザー数は3億6,200万人で、前年から5,670万人増えました。なお、現在中国では新型コロナウイルスの感染拡大によってネット通販の需要が伸びており、同社はAIなどの最新技術を使ったロボット開発や物流への投資を進めています。

情報源:同社決算発表資料"JD.com, Inc. Financial and Operational Highlights"(2020/03/02)

■Yahoo!ショッピングの商品を手にとって購入できる、次世代型店舗が誕生

nihonn.png 3月2日、ソフトバンク子会社のSBエンジニアリング株式会社と、経路検索サービスのジョルダンがネット通販サイトヤフーショッピングの取扱商品などを手に取って体感しながら購入できる、商品棚とデジタルサイネージを併設した次世代型店舗「QRECS(Quick and Real EC Shopping、キュレックス)」を共同開発しました。商品棚で商品を見た後に、デジタルサイネージで欲しい商品を選択し、画面に表示されたQRコードをスマホやタブレットのカメラで読み取ることでヤフーショッピングの商品ページに遷移し、そのままオンライン上で購入することができるサービスです。オンラインサイト限定商品や地方限定の商品など、リアル店舗に在庫がないものを取り扱える点が特徴となっています。

情報源:ジョルダンプレスリリース「「Yahoo!ショッピング」の取扱商品などを手に取って購入できる、商品棚とデジタルサイネージ併設の次世代型店舗「QRECS」を開発~「QRECS」を設置する商業施設と、出店を希望するストアの申し込み受け付けを開始~」(2020/03/02)

この記事の関連タグ