5月11日、アメリカ飲食料大手ペプシコ(PepsiCo)が、新たにPantryShop.comとSnacks.comという2つのECサイトを開設し、商品を直接消費者に届けるD2C(Direct to Consumer)事業を開始しました。PantryShop.comは、シリアルなどを詰め込んだ「朝食セット」、ミネラルウォーターを詰めた「水セット」、プロテイン食品を詰めた「たんぱく質セット」などを販売、Snacks.comはフレトリーのスナックやナッツなど100種類以上を好みに応じて注文できます。なお、同社はコロナ禍でスナック菓子への記録的な需要があったと発表しています。
情報源:同社プレスリリース"PepsiCo Launches New Direct-to-Consumer Offerings to Deliver Food & Beverage Products and Meet Increased Demand Amid Pandemic"(2020/05/11)
5月12日、スウェーデンファッション大手H&Mグループの5つのブランドが新たに9カ国でオンライン販売を開始することが明らかになりました。5月14日からエストニア、ラトビア、リトアニア、ルクセンブルク、クロアチアに、20日よりギリシャ、ルーマニア、ブルガリア、キプロスで展開されます。今回の動きはH&Mグループが進めているデジタル化の一環となります。
情報源:同社ニュースルーム"H&M Group brands to launch new online markets"(2020/05/12)
5月12日、中国物流大手の順豊がネット出前に参入したことが報じられました。中国のネット出前市場は新型コロナウイルスの影響で拡大している市場です。すでにアリババ傘下の餓了麼(ウーラマ)と、テンセントが出資する美団点評の2強が大きなシェアを握っていますが、順豊は米マクドナルドのネット宅配の一部を請け負うなど、出前サービスについても一定のノウハウを持っており、新型コロナを機に成長市場に本格的に参入します。まず同社は自前の物流網を生かし、企業向けにサービスを始め、吉野家など外食チェーン大手50社程度と提携しました。
情報源:日本経済新聞「中国物流最大手の順豊、ネット出前参入 コロナで需要増」(2020/05/12)
5月13日、アメリカEC大手アマゾン(Amazon.com)が、倉庫と配送で働く従業員の賃金引き上げと通常の2倍の時間外手当の提供を5月31日で終了することを、シリコンバレーのビジネスに焦点を当てたニュースサイト「Record」の取材で明らかにしました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、同施策を開始しましたが、すでに時間給の従業員とパートナーの給与増に8億ドル(約860億円)近くを費やしたとしています。
情報源:Record"Amazon extends bonus pay for front-line workers but says it ends in June"(2020/05/13)
5月13日、EC大手楽天が2020年第1四半期の決算発表を行いました。売上収益は、前年同期比18.2%増の3,314億円となりましたが、営業利益は241億円の赤字となり、最終損益は353億円の赤字となりました。赤字の要因としては、楽天モバイルや物流事業などへの先行投資や投資事業での損失が挙げられます。コアビジネスである楽天市場などのEC事業は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、4月の流通総額が大幅に成長し、前年同期比57.5%増となりました。なお今回の決算発表で、3月18日より、楽天市場において3,980円以上購入した場合送料込みとなる「送料込みライン」の導入店舗が4月末の時点で約8割に達したことを発表しました。
情報源:同社決算発表資料「最新決算資料 2020年度第1四半期」(2020/05/13)
5月14日、イギリスファッションEC大手ファーフェッチ(Farfetch)が2020年第1四半期の決算発表を行いました。売上高が前年同期比90.4%増の3億3,143万ドル(約360億円)、純損失が7,917万ドル(約85億円)の赤字となりました。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、リアル店舗が閉鎖する中で、同社の利用が拡大し流通取引総額は同45.6%増の6億1,087万ドル(約660億円)でした。なお、アクティブ会員数は前年同期から450万人増加し2,149万人となりました。
情報源:同社ニュースリリース"Farfetch Announces First Quarter 2020 Results"(2020/05/14)
5月15日、宅配大手佐川急便が「指定場所配送サービス」を開始することを発表しました。5月18日より導入される同サービスは、配達時に受取人が指定する玄関先や車庫内などの場所に荷物を届けるもので、配送後は佐川急便セールスドライバーが状態撮影を行います。新型コロナウイルス感染拡大によって、非接触による荷物の受け渡しを求める利用者が多いことから導入に至りました。なお、同様のサービスの導入は、大手宅配事業者では日本郵便に続く2社目となります。
情報源:同社ニュースリリース「「指定場所配送サービス」を5月18日より開始」(2020/05/15)
5月15日、中国EC大手京東(JD.com)が2020年第1四半期の決算発表を行いました。売上高は前年同期比21%増の1462億元(約2兆2,200億円)で、純利益は同85%減の11億元(約170億円)となりました。売上高は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で生鮮食品や生活必需品の販売が急拡大したことにより、この期間としては過去最高を記録しました。なお、3月末時点の1年間のアクティブユーザー数は前年同期を25%上回る3億8,740万人となりました。
情報源:同社決算発表資料"JD.com, Inc. Financial and Operational Highlights"(2020/05/15)
5月18日、イタリアのハイジュエリーブランドブルガリ(Bvlgari)が新たに7か国でECサイトを開設することを発表しました。対象となる国はシンガポール、 アラブ首長国連邦、 イタリア、 フランス、 韓国、 メキシコそしてブラジルの7カ国で、順に5月20日から7月29日の間、ECサイトをオープンします。同ブランドはこれまで、アメリカ・中国・日本をはじめとする8ヵ国でECサイトを運営していました。
情報源:PR TIMES「ブルガリ 7カ国に新たに導入したオムニチャネルをはじめ、グローバルなイーコマース促進プランを発表」(2020/05/18)