【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0916-0922

Today’s Topic
今週の注目は、アリババがアパレル業界へ進出したニュースだよ!
■今週のアマゾンの動き!

america.png 今週見られた北米でのアマゾンの動きをまとめました。

 9月14日、アマゾン(Amazon.com)が、アメリカとカナダの物流施設などで梱包や発送業務などを担う従業員10万人を追加で採用することを発表しました。採用競争力を持たせるため、一部地域では入社時に最高で1,000ドル(約10万5,000円)の一時金を支払います。新型コロナの影響でネット通販需要は大きく伸びており、年末商戦に向けて配送能力を一段と強化する計画です。なお、同社の大規模採用は今年に入って三度目で、3月と4月に北米の物流施設で計17万5000人を追加採用すると発表しています。
 9月15日には、モバイル通販のアプリ内に「ラグジュアリー・ストアズ(Luxury Stores)」を開設し、高級ブランド商品の販売を本格的に開始しました。現在は、アメリカの有料プライム会員の一部のみが招待制で利用できます。第1弾として、オスカー・デ・ラ・レンタが秋・冬物商品を出品しました。ラグジュアリー・ストアズは、参加ブランドが直接販売できるプラットフォームで、価格や商品ラインナップ、配送オプションなどはブランドが独自に決定することができます。また、利用者には商品を360度全方向から見ることのできる機能を提供しています。同社は、今後取り扱いブランド数を増やしていく方針です。
 9月16日には、同社が米国の都市や郊外に1,000の小規模な配送拠点を設ける計画であるとブルームバークが報じました。最終的に約1,500拠点に増やし、配送の迅速化を目指しています。競合の米小売り大手ウォルマート(Walmart)が、アマゾンに似た有料会員制度を始め、数千の店舗網を活用した即日配送をアピールしていることに対抗した動きとみられています。

情報源:同社プレスリリース"Creating More Job Opportunities: Amazon Hiring 100,000 New Full- and Part-Time Employees Across the U.S. and Canada"(2020/09/14)、"Amazon Announces New Shopping Experience, "Luxury Stores"(2020/09/15)、Bloomberg" Amazon Plans to Put 1,000 Warehouses in Suburban Neighborhoods "(2020/09/16)

■インスタグラム、「商品まとめ」テスト開始

nihonn.png 9月15日、SNS大手インスタグラム(Instagram)が、インスタグラム上にあるおすすめの商品やスポット、投稿を「まとめ」として公開できる新機能のテストを、日本を含む一部の国で開始したことを発表しました。今回はテストの初期段階として、まとめを作成できるのは一部のクリエイターやパブリッシャーのみですが、公開されたまとめは誰でも見ることができます。テストでは、ショッピング機能を利用しているブランドの商品を引用した「商品まとめ」、おすすめスポットの位置情報タグと、それに紐づくフィード投稿を選ぶ「スポットまとめ」、フィード投稿を引用した「投稿まとめ」の3種類があります。

情報源:ECzine「Instagram、「商品まとめ」テスト開始 商品名や価格を表示し、外部ECでショッピングも」(2020/09/15)

■アメリカの年末商戦、オンライン売上増加か

america.png 9月15日、アメリカのコンサルティング企業デロイトが、アメリカの今年の年末商戦時期の小売り売上高は、新型コロナの影響により、少なくとも過去10年で最も低い伸びが見込まれると発表しました。特にオンライン売上が好調で、25~35%増加するとみられています。なお、ウォルマート(Walmart)やターゲット(Target)、ホーム・デポ(Home Depot)などは、新型コロナを受けたオンライン販売の急増で売上高は既に好調です。

情報源:REUTERS「米年末商戦、オンライン売上増加 富裕層の支出堅調=デロイト予想」(2020/09/15)

■スナップディールがロボットによるライスワンマイル配送をテスト

India.png 9月15日、インドEC大手スナップディール(Snapdeal)が、自律モビリティスタートアップOttonomy IOと協力し、デリー首都圏地域の特定の場所でロボットによるラストマイル配送のテストを行い、成功させました。ロボットは特殊なAIアルゴリズムを使用して、混雑したエリアをナビゲートします。また人間の介入が必要なときはいつでも、ロボットをリモートで監視および制御できます。

情報源:CNBC"Snapdeal partners with Ottonomy IO for last-mile deliveries using robots"(2020/09/15)

■ベイクルーズ、EC売上500億突破

nihonn.png 9月16日、ファッション大手ベイクルーズがECでの2020年8月期売上高が500億円を突破致したことを明らかにしました。前年比129%の510億円となり、自社EC売上は前年比137%の391億(自社ECシェア77%)でした。直販サイトであるベイクルーズストアは2016年~2017年に倉庫在庫、店舗とECの会員情報を統合し、オムニチャネル化を推進し、売上高は毎年成長を続け、ここ3年間では1.9倍の成長をしています。今後もデジタル接客の強化などを成長戦略として掲げています。

情報源:PRTIMES「ベイクルーズグループ、ECでの売上高が500億円を突破!」(2020/09/16)

■EC 事業と会員基盤の強化のため、JR 東日本と千趣会が提携

nihonn.png 9月16日、ファッションEC大手千趣会が実施する第三者割当による自己株式処分を JR 東日本が引き受けることにより資本業務提携することが明らかになりました。両社は EC 事業と会員基盤の強化を目的としています。千趣会の有するマーケティング力や会員基盤と、JR 東日本の有するリアルでの顧客接点とJRE POINT 会員基盤を融合させて、JR 東日本が運営する JRE MALL の強化やオリジナル商品開発、決済での連携強化を行い、同提携を顧客の相互送客につなげる計画です。

情報源:JR東日本プレスリリース「EC 事業と会員基盤の強化のため JR 東日本と千趣会が提携」(2020/09/16)

■アリババ、アパレル業界へ進出

china.png 9月16日、中国EC大手アリババ(Alibaba)が、新しい製造デジタルファクトリーであるアリババ迅犀(杭州)数字科技有限公司の設立を発表しました。今後同工場で扱う生地には全て個別のIDが付与され、入荷から裁断、縫製、出荷までリンクの追跡が可能となります。また同時に世界初となるスマート製造プラットフォーム「犀牛智造」も公開しました。犀牛智造はアパレル業界を皮切りとし、アリババのプラットフォームに蓄積された消費行動のデータを活用して、ECサイトタオバオ(淘宝)やTモール(天猫)の販売業者にファッション・トレンド予測を提供します。また、アリババグループのデジタル化能力により、中小事業者の効率的で質の高い、カスタマイズド生産へのモデル転換を支援します。

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