【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0930-1006

Today’s Topic
今週の注目ニュースは、H&Mグループ、2021年に250店舗を閉店へだよ!
■コストコ決算発表。EC売上高拡大

america.png 9月24日、米小売り大手コストコ(Costco)が、2020年度第4四半期の決算発表を行いました。通期の売上高は、前年比9.3%増の1632.2億ドル(約17兆円)で、純利益は同9.3%増の40億ドル(約4200億円)です。EC売上高の具体的な数値は発表していないものの、新型コロナ感染症の影響により、オンライン注文の需要が高まり、第4四半期は前年同期比90.6%増加と好調につながりました。なお、コストコはコロナ禍においても「不可欠な」事業と定義されており、店舗閉鎖は行っていません。

情報源:同社IR"COSTCO WHOLESALE CORPORATION REPORTS FOURTH QUARTER AND FISCAL YEAR 2020 OPERATING RESULTS"(2020/09/24)

■ゾゾ、類似アイテム検索機能を導入

nihonn.png 9月28日、ファッションEC大手ゾゾ(ZOZO)が運営するファッションコーディネートアプリ「WEAR」に、『類似アイテム検索』を導入したと発表しました。『類似アイテム検索』は、各コーディネート画像上にある「画像検索アイコン」をタップすると、投稿に使われているファッションアイテムと似ている商品がゾゾタウンで取り扱う約281万点の商品の中から見つけられる機能です。気に入ったコーディネートを見つけても、欲しいものを探し出せないという悩みを解消し、ユーザーが求めているファッションアイテムとの出会いをアシストすることを目的としています。

情報源:同社プレスリリース「コーディネート画像から「欲しいアイテム」が見つかる ファッションコーディネートアプリ「WEAR」に新機能を導入」(2020/09/28)

■コーセー、バーチャルストア開設

nihonn.png 9月29日、化粧品大手コーセーが、同社の銀座にあるコンセプトストア「Maison KOSÉ」のバーチャルストアを開設しました。VR上で実際の店舗が再現されたバーチャルストアでは、それぞれのゾーンで出現するアイコンをクリックすると、同社のメイクアップアーティストによるメイク提案動画や、全国各所のビューティコンサルタントが登場する美容提案コンテンツなど、様々なサービスを展開されています。また、その場でECを通じて商品を購入することも可能です。

情報源:同社ニュースリリース「Maison KOSÉ バーチャルストアを開設」(2020/09/29)

■STAFF STARTが、サービス開始4周年にあわせてインフォグラフィックを公開

nihonn.png  9月29日、バニッシュ・スタンダードが運営する、実店舗の販売スタッフをオムニチャネル化するアプリケーションサービスSTAFF STARTが、サービス開始から4周年を迎え、インフォグラフィックを公開いたしました。STAFF STARTは、店舗に所属する販売スタッフのデジタル上での接客を可能にし、さらに自社ECサイトなどのオンラインでの売上などの貢献度も可視化することにより、販売スタッフを軸にオムニチャネル化を推進するサービスです。同サービスは、現在1,000以上のブランドに導入され、2019年9月から2020年8月の流通金額は昨年比300%を超える約882億円を達成しました。スタッフ一人の月間最高売上は9,081万円、年間最高売上は6億円となりました。

情報源:PRTIMES「STAFF STARTが4周年。これまでの成長とご利用拡大の軌跡をたどるインフォグラフィックを公開」(2020/09/29)

■アマゾン、シンガポールでオフィススペース拡大

singapore.png 9月30日、EC大手アマゾン(Amazon)が、シンガポールの金融街にある金融関連事業の持株会社シティグループ(CityGroup)のオフィススペースの一部を引き継ぐことを計画していることがブルームバーク(Broomberg)によって報じられました。約90,000平方フィートをカバーする3つのフロアをリースする予定です。なお、同社は現在シンガポールで、データ分析、販売、マーケティングと広報、事業開発などのポジションを含む約200人の求人を出しています。

情報源:Broomberg"Amazon to Take Office Space From Citigroup in Singapore"(2020/09/30)

■ロハコ、置き配全国展開へ

nihonn.png 9月30日、アスクルが展開する消費者向けECサイト「ロハコ(LOHACO)」で置き場所指定配送を本格的に開始しました。また、ヤマト運輸株式会社のEC 利用者・EC 事業者・配送事業者の全てをデジタル情報でつなぐ、 EC 事業者向け新配送商品EAZYを導入し、非対面による受け取りサービスの対象となる注文を拡大します。導入の背景としては、新型コロナ感染症による感染防止策を講じた安心・安全な配送へのニーズが高まっていることが挙げられます。

情報源:同社ニュースリリース「LOHACO、置き場所指定可能な「非対面受け取りサービス」を本日 30 日より全国にて、本格的に開始。」(2020/09/30)

■H&Mグループ、2021年に250店舗を閉店へ

Sweden.png 10月1日、スウェーデンアパレル大手H&Mが、2021年に全体の5%にあたる250店舗を閉鎖する計画を明らかにしました。同社は数年前からデジタル化に取り組んでおり、店舗数の最適化や販売チャネルの統合などを推進していくことでさらなる強化を目指しています。今年7月にも年内に170店舗を閉店することを発表しており、今回の発表もその一連の動きです。なお、同日発表した2020年6~8月期の売上高は、前年同期比約2割減の508億7,000万スウェーデンクローナ(約6,000億円)でした。

情報源:同社IR"H & M Hennes & Mauritz AB Nine-month report"(2020/10/01)

■ココカラファインG、ほぼ全店舗でEC購入商品の受取可能

nihonn.png 10月1日、ドラッグストア大手ココカラファインが、ECサイトココカラクラブで購入した商品を希望の店舗で受け取ることができる「店舗受取サービス」について、同社調剤専門店でもサービスを開始しました。これにより、店舗受取サービス実施店舗数は1,265店舗に拡大しました。同社は利用者のニーズに応えるため、デジタルトランスフォーメーションを活用した取り組みを積極的に進めており、7月には各店舗の時間帯別の混雑度を確認できる取り組みを開始しています。

情報源:PRTIMES「ネットで買って店舗で受け取るサービスを、10/1、ココカラファイングループのほぼ全店で開始 調剤専門店舗でも受け取りが可能に!」(2020/10/01)

■ウォルマート、アズダの株式売却へ

UK.png 10月2日、米小売り大手ウォルマート(Walmart)が、子会社のイギリススーパー大手アズダ(Asda)の株式の大半を売却すると発表しました。68億ポンド(約9,300億円)で、コンビニエンスストアEGグループの経営者兄弟と投資会社TDRキャピタルが取得する予定ですが、売却する株式数や金額は明らかにしていません。ウォルマートは1999年に67億ポンド(約9,100億円)でアズダを買収しましたが、英国市場はドイツ系格安チェーンの台頭で競争が激しく経営環境は次第に悪化していました。同社は米国事業などに経営資源を集中するべく、以前より売却先を探していました。

情報源:Broomberg"Walmart's U.K. Retreat Leaves Asda With New Owners, Old Problems"(2020/10/03)

■三井物産、食品EC事業を支援する新会社開設

nihonn.png 10月2日、三井物産が食品に特化したECサイトの立ち上げや運営を代行する新会社「リテールデジタルソリューションズ」を設立しました。主に食品メーカー向けで、ECサイトの立ち上げから運営、配送まで一括で支援します。料金体系は、ECでの売上に応じて報酬を得る仕組みです。三井物産は商品メーカーだけで数百社の取引先があり、すでに健康食品メーカーからの受注があり、今後高級スーパーなどにも展開する計画です。

情報源:日本経済新聞「三井物産、食品EC事業を支援 サイト立ち上げ運営も」(2020/10/02)