【EC業界ニュース】Weekly Topics!1223-0105

Today’s Topic
今週の注目は、「アマゾン、ポッドキャストサービス企業を買収へ」だよ!

アマゾンは、昨年9月にウィル・スミスやDJ キャレド、ベッキー・Gなど著名人を起用したポッドキャストによる音声配信サービスを開始しました。後発組の同社はコンテンツ拡充を進めるにあたり、12月にポッドキャストサービスを提供するWonderyを買収し、コンテンツやサービス強化を進めています。ここ数か月で大手IT企業によるポッドキャストのコンテンツをめぐる買収案件が相次いでおり、スポティファイをはじめ、今年に入りツイッターもソーシャルポッドキャスティングアプリBreakerを買収したことで話題になりました。アマゾンの場合、ポッドキャストコンテンツの強化はプライム会員向けサービスの充実に加え、ポッドキャストで配信するターゲティング広告でECサイトの売上拡大に繋げることを狙っていると考えられます。なお、BBC(英国放送協会)によるとブランド・ポッドキャストは、ブランド認知度や商品購買意向向上といったポジティブな影響を与えているこことを発表しています。

参考:Bloomberg"Amazon's Purchase of Wondery Is a Big Bet on Podcast Advertising"、BBC"Audio:Activated - new BBC Global News study reveals unique effectiveness of branded podcasts"

■アマゾン、ポッドキャストサービス企業を買収へ

america.png 12月30日、米EC大手アマゾン(Amazon.com)がポッドキャストサービスを展開するWonderyの買収を発表しました。Wonderyはポッドキャストサービスを広告付きの無料配信と広告なしの有料配信(月額4.99ドル(約500円))で展開しており、買収後もサービスを継続しながら、アマゾンミュージックのポッドキャストコンテンツやサービス強化を図る予定です。買収条件は明らかにされていません。なお、アマゾンは2020年9月より、アマゾンミュージックにおいてポッドキャストによる音声配信サービスを開始しています。

情報源:同社ニュースリリース"Wondery to join Amazon Music"(2020/12/30)

■中国、EC企業への取り締まり強化

china.png 12月30日、中国の規制当局が不当な価格操作を行い、価格法に違反したとしてアリババ、JD、Vipshopの3社に罰金50万元(約800万円)を科す決定を出しました。なお、当局は独占禁止法違反で24日にアリババへの調査を始めたばかりでした。このような中国政府の厳しい取り締まりをうけ、投資家が中国のテクノロジー株から脱出を始めており、主要企業の株価は急激に下落しています。

情報源:日本経済新聞「中国、アリババなど3社に罰金 不当な価格操作で」(2020/12/30)

■伊勢丹百貨店、クリアランスセールはオンラインでも実施

nihonn.png 1月2日、伊勢丹新宿本店の初売りがスタートしました。今年は新型コロナの影響を受け、来店客の分散化のため会期の拡大、営業時間を早めるなどの対策を行っています。また、例年初売りで販売する福袋の多くを公式オンラインストアで販売し、昨年の10月末から事前予約を受け付け、店頭で福袋を用意するブランドはごくわずかとなりました。これら施策の結果、開店前の行例は昨年の1割に満たない結果でした。

情報源:FASHIONSNAP「伊勢丹新宿店の初売り、開店前の行列は昨年の1割未満 クリアランスセールはECでも実施」(2021/01/02)

■三井物産、テンセントと提携

nihonn.png 1月4日、三井物産が中国IT大手テンセント(Tencent)と合併会社を設立することが報じられました。両社は日本での合併設立に向けて協議を進めており、出資比率は三井物産が過半を取得する見通しです。合併会社はテンセントの対話アプリウィーチャット(Wechat)内でECサイトや広告、動画配信の作成・掲載などを日本企業から受託する予定です。

情報源:日本経済新聞「三井物産、中国テンセントと提携 日本企業の販促支援」(2021/01/04)

■ゴジェックがトコペディアと合併協議

Indonesia.png 1月5日、インドネシア配車サービス大手ゴジェック(Gojek)と同国EC大手トコペディア(Tokopedia)が合併について協議しており、交渉が進展していることが明らかになりました。統合後の企業価値は180億ドル(約1兆8,500億円)と見込まれ、新会社の新規株式公開も検討されており、アメリカとインドネシアで株式公開を目指すとされています。報道によると、両社は統合に伴う相乗効果を期待し、今後数か月で可能な限り早期の合意を強く望んでいます。

情報源:Bloomberg"Gojek in Talks With Tokopedia for $18 Billion Merger, Sources Say"(2021/01/05)

■アメリカ、アリペイとの取引を禁止

america.png 1月5日、アメリカトランプ大統領が、中国EC大手アリババ(Alibaba)傘下の金融会社アント・グループが運営する電子決裁サービスアリペイなどの中国アプリとの取引を禁止する大統領令に署名しました。取引を禁止するのは、8つのアプリやソフトウェアで、アリペイの他にもウィーチャットの決済サービスも対象です。アメリカ国民の個人情報が流出する恐れがあり、安全保障上の懸念がありと判断されました。これに対して中国の反発は必至で、対立関係はさらに激しさを増しそうです。

情報源:REUTERS「米、アリペイとの取引禁止」(2021/01/06)

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