【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0421-0427

Today’s Topic
今週の注目は、米アマゾンが手のひら決済をはじめることだよ!
●アマゾン、AR技術を使ったヘアサロンを開店

UK.png米ネット通販大手アマゾン(Amazon)は、英ロンドンにAR技術を使ったヘアサロン「アマゾン・サロン(Amazon Salon)」を開店すると発表しました。店内では、AR技術を使ったタブレット上でヘアカラーをシミュレーションする「バーチャル・ヘアカラー」機能を体験することができます。また、店舗内各所に商品について学ぶことのできるディスプレイを設置し、自社開発した「ポイント・アンド・ラーン」技術を搭載することで、指で気に入ったヘアケア商品を指すと、商品の関連情報がディスプレイに現れます。顧客が商品を購入したい場合、QRコードをスキャンしてその場で購入できます。現段階ではアマゾンの従業員のみが利用できますが、今後一般オープンを予定しています。なお、アマゾン・サロンの開設は自社の新技術や商品を展示することが目的のため、現時点では他の場所へ出店する予定はありません。

情報源:Impress Watch 「Amazon、ヘアサロンをオープン。ロンドンに」(2021/04/21)

●アリババと京東、中東アフリカ地域へのプレゼンス向上に注力

china.png中国大手ネット通販「アリババ(Alibaba)」と「京東(JD.com)」が中東アフリカ地域へのプレゼンス向上に向けた出資や提携を進めました。4月20日に、アリババはトルコ地場ネット通販「トレンドヨル(Trendyol)」に3.5億ドル(約379億円)の追加出資を行うことが明らかになりました。トレンドヨルでは、現在、9.8万社が出店するほか110万人の個人が商品の売買を行っています。同社では、近年海外展開も積極的に進めており、2020年10月には、イギリスやイタリア、スペインを含む欧州27か国向けのサイトも立ち上げています。また、4月21日に京東は中東のB2Bオンラインマーケットプレイス「トレードリング(Tradeling)」との提携が発表されました。今後、トレードリングのサイトに京東で販売される商品を掲載し、中東アフリカ地域の企業が京東で販売される商品を購入することができるようになります。また、提携の一環として、トレードリングは京東の提供する物流サービスを活用し、中東企業向けに素早い配送サービスの提供も可能となります。

情報源:Reuters "China's Alibaba invests $350 mln in capital increase to Turkey's Trendyol -trade registry" reuters.com/world/middle-east/chinas-alibaba-invests-350-mln-capital-increase-turkeys-trendyol-trade-registry-2021-04-20/ (2021/04/20) CBNME "Tradeling and JD.com ink deal to boost eCommerce in the region"(2021/04/21)

●ロジャスレナー、ダフィティ買収に向けて

Brasil.pngブラジル百貨店「ロジャスレナー(Lojas Renner)」が、地場オンラインアパレルの「ダフィティ(Dafiti)」買収に向けて動き出していることが地元紙により報道されました。ダフィティでは、現在6,000以上のブランドの商品が販売されており、評価額が約100億レアル(約1,993億円)と言われています。ロジャスレナーでは同社の買収によりオンライン売上拡大や金融サービスの提供を強化していく見込みです。両社は報道に対してコメントを控えている状況です。ここ数年で、ブラジルでは小売事業者によるオンライン専業事業者の買収が活発化しており、例えば地場大手小売チェーン「マガジン・ルイザ(Magazine Luisa)」は靴専門のネットシューズ(Netshoes)や、最近ではオンラインメディアのジョベム・ナード(Jovem Nerd)などを買収しています。

情報源:Nasdaq "Brazil's Lojas Renner eyes online retailer Dafiti - report "(2021/04/21)

●アマゾン、ついに「手のひら決済」の展開を開始

america.png4月21日、米ネット通販大手「アマゾン(Amazon)」は傘下スーパーの「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」で手のひら決済を導入すると発表しました。このサービスは米国のシアトルから順次展開していきます。アマゾンによると、消費者は事前に対象店舗の端末でクレジットカードと手のひらの生体情報を登録すると、決済は端末に手のひらをかざすだけで支払を完了できます。新型コロナウイルス感染症の影響で非接触決済のニーズが高まっており、この新しい決済方法はニーズに対応したサービスとなっています。アマゾンは今後数カ月かけて、シアトルで手のひら決済が可能なスーパーを7店舗に増やし、自社以外にオフィスビルや小売企業で技術を販売する可能性を探ります。

情報源:日本経済新聞 「Amazon、手のひら決済導入 米シアトルの傘下スーパー」(2021/04/22)

●ルルレモン、オンラインリセール市場に参入

Canada.pngカナダのアスレチックウェアブランド「ルルレモン(Lululemon)」がオンラインのリセール市場に実験的に参入することが発表されました。6月よりサービス開始の計画で、まずはカルフォルニアとテキサス州の店舗で開始します。このプログラムは「Like New(ライク・ニュー)」と呼ばれるもので、商品を販売した顧客はその対価としてギフトカードを受け取る仕組みとなっています。今回、ルルレモンはリセール市場に参入するにあたり、中古買取を専門とする「トローブ(Trove)」と提携しましたが、すでにリセールに取り組んでいるデニムブランドの「リーバイス(Levi's)」なども同社と提携しています。

情報源:Retail Customer Experience "Lululemon piloting trade-in, online resale program"(2021/04/22)

●ウォルマート、カーブサイドピックアップの需要増でピックアップタワーの撤去進む

america.png 米大手小売「ウォルマート(Walmart)」ではオンラインで注文した商品の受け取りに特化した「ピックアップタワー」の撤去が進んでいることが報じられました。2017年よりサービスを開始し、現在1,500店舗ほどで設置されているピックアップタワーは、すでに300塔が撤去され、1,300塔の電源が落とされている状況です。今回、ウォルマートがピックアップタワーの撤去に踏み切った理由としては、新型コロナ感染拡大に伴いカーブサイドピックアップ(店舗の外で自動車にまで商品を届けてもらうサービス)の需要が増加したことを挙げており、より顧客ニーズにあったサービス提供に注力するとしています。

情報源:Business Insider "Walmart is removing its giant robotic towers for online order collection as its curbside option booms"(2021/04/22)

●オンワード、実店舗とEC両方のサービスを楽しめるOMO型店舗を展開

nihonn.png国内大手アパレル「オンワードホールディングス」は、実店舗とオンラインショッピングサイト両方のメリットを体験できる「ONWARD CROSSET STORE」を埼玉・愛知・千葉で展開しました。このOMO型店舗の魅力の一つは、「クリック & トライ」機能を使うことで、オンラインで気に入った商品を選び、実店舗で実際に試着できることです。また、スタイリストのアドバイスを受けながらコーディネートしてもらうサービスや、洋服のリペア・メンテナンスサービスなども提供します。この他に、オンラインショッピングサイトでは3D技術を使った試着効果のシミュレーション機能や、実店舗では不要な衣類のリユース・リサイクルサービスも提供します。同店舗では「WORK」「HOLIDAY」「WELNESS」という3つの分野から顧客のニーズを考えたうえで、主力のアパレルに加え、食品や雑貨などの商品も幅広く取り扱っています。

情報源:PRTIMES JAPAN 「新業態となるOMO 型店舗『ONWARD CROSSET STORE』、埼玉・愛知・千葉にオープン  オンラインストアの商品を取り寄せ・試着・購入可能。リユースなどのサステナブル機能も実装」(2021/04/23)

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