【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0526-0601

Today’s Topic
今週の注目は、「インスタグラムが新機能「ドロップ」を公開」だよ!
●アマゾン、老舗映画製作会社MGMを買収

america.png5月26日、米ネット通販大手の「アマゾン(Amazon)」は、同国映画製作会社の「メトロ・ゴールドウィン・メイヤー(MGM)」を買収することで合意したことを発表しました。総額は84億5000万ドル(約9,200億円)で、2017年に137億ドル(約1.5兆円)でグロサリーチェーン「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」の買収以降では最大の取引額になります。音楽・動画配信プラットフォームの「アマゾン・プライム・ビデオ(Amazon Prime Video)」を展開するアマゾンは、近年メディア産業やコンテンツ製作に多額の資金を投入しています。大手金融メディアBloombergによると、今回の買収はMGMにより同社の動画配信サービスに豊富なコンテンツを提供することができ、サービス利用者である「プライム会員」の離脱を防止する効果も期待されるそうです。

情報源:Bloomberg 「アマゾン、映画制作会社MGM買収で合意-コンテンツ拡充へ」(2021/05/26)

●インスタグラム、発売予定商品の話題作り向け新機能「ドロップ」を公開

america.png5月26日、米写真・動画共有SNS「インスタグラム(Instragram)」は、ユーザーが近日公開の商品を事前にチェックできる新機能「ドロップ(Drop)」をアプリに追加したことを発表しました。ドロップはアプリ内の「ショップ(Shop)」タブの上部に位置しており、ユーザーは、この機能を利用して新発売の商品をチェックし、直接アプリ内で購入することができます。米テクノロジーメディアTechCrunchによると、同機能を通じて、事前に新商品の話題を作ることが可能になり、その中でも数量限定の商品に需要を高めるプロモーション効果が期待されるそうです。また、商品宣伝の効果を上げるため、同社はライブ配信による販売も検討しているとのことです。なお、現時点ではこの機能は米国のアプリユーザーに限定されており、 ウェブ版は公開されていません。

情報源:TechCrunch Japan 「Instagramが新商品をバズらせる新しい販売用セクション「ドロップ」を米国で公開」(2021/05/27)

●アマゾンのベゾス氏がCEO退任、AWSジャシー氏が引継ぐ

america.png5月26日、米ネット通販大手の「アマゾン(Amazon)」は、CEOジェフ・ベゾス(Jeffrey Bezos)氏がアマゾンの創業日である7月5日に退任することを発表しました。現任アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のCEOアンディ・ジャシー(Andy Jassy)氏が後任として引継ぐとしています。ジェフ・ベゾス氏の退任発表文によると、退任後もアマゾンの会長として重要な意思決定に参加し、会社の成長を支え続けるとのことです。また、次期CEOに就任するアンディ・ジャシー氏は2021年2月に引退した元上級幹部のジェフ・ブラックバーン(Jeff Blackburn)氏を呼び戻そうとしていると米テクノロジーメディアTechCrunchに報じられました。ジェフ・ブラックバーン氏は6月7日に復帰する予定であり、新たに統合されたメディア・エンターテインメント部門に就任するとされています。

情報源:TechCrunch Japan 「アマゾンのジェフ・ベゾスCEOが「Amazon創業の日」7月5日に退任と発表」(2021/05/27)

●アマゾン、実店舗の薬局開設か?

america.png5月26日、米経済・技術専門のニュースサイト「ビジネスインサイダー(Business Insider)」は、ネット通販大手の「アマゾン(Amazon)」が米国で実店舗の薬局をオープンすることを検討しており、今後1年以内に本格的な展開を開始すると報じました。アマゾンは2018年に米オンライン薬局ピルパック(PillPack)を買収。2019年11月に自社のオンライン薬局「アマゾンファーマシー(Amazon Pharmacy)」を開始し、処方薬のネット販売などの医薬品関連サービスを提供しています。ビジネスインサイダーによると、実店舗の薬局開設により、同社オンライン薬局とのシナジー効果(相乗効果)が期待されるとのことです。

情報源:SankeiBiz 「アマゾン実店舗薬局検討か 米報道、オンラインを拡大」(2021/05/27)

●中国格安ECの拼多多、決算発表。アクティブユーザー数は7億人超

china.png5月26日、中国格安ネット通販「拼多多(Pinduoduo)」が2021年第1四半期の決算を発表しました。売上高は前年同期比239%の221億6,700万元(約3,808億円)、総損失は同5.7%減の41億4,700万元(約712.4億円)となりました。内訳は、オンラインマーケティングサービスの売上高は前年同期比157%の141億1,150万元(約2,424億円)、加盟店手数料サービスの売上高は前年同期比180%の29億3,150万元(約503億円)、商品販売の売上高は前年同期比180%の51億2,410万元(約880億円)です。また、同社アプリユーザー数はハイペースで増加を続けており、年間アクティブユーザー数は前年同期比31%増の8億2,380万人、平均月間アクティブユーザー数は前年同期比49%増の7億2,460万人、出店する事業者は累計860万店を超えています。なお、拼多多は引き続き農業に注力していることが明らかにされました。今後は、インフラ型プラットフォームの強化に注力することに加えて、国内外の研究機関と提携し、科学的農業や農業用ロボット、未来型食品などの分野に投資を拡大していきます。

情報源:Investor " Pinduoduo Pulls Ahead with 824 Million Users, Vows to Use Scale for Good "(2021/05/27)

●中国ネット通販大手京東の物流部門、香港証券取引所に上場

china.png5月28日、中国大手ネット通販「京東(JD.com)」の物流部門であるJDロジスティクス(京東物流)が、香港証券取引所に上場。同取引所では今年2番目の規模となる32億米ドル(約3,500億円)相当の新規株式公開となりました。JDロジスティクスは、直近3年間で、約7億8,200万米ドル(約856億円)を投じてテクノロジーへの先行投資を進めており、赤字が続いている状況ですが、調達した資金の大半は国内外の物流網拡大に、2割程度を自動化やデータ解析など技術投資するとし、今期もさらに赤字が拡大する見通しです。

情報源:Bloomberg 「中国のJDロジスティクス株、一時18%高-香港に上場」(2021/05/28)

●インド財閥タタ、食料品ネット通販ビッグバスケットを買収

India.png5月28日、インド最大の財閥「タタ・グループ(Tata Group)」傘下の「タタ・デジタル(Tata Digital)」は、同国食品・雑貨のネット通販の「ビッグバスケット(Bigbasket)」を買収したことを発表しました。買収金額は公開されていませんが、インドの現地メディアでは950億ルピー(約1400億円)になると報じられています。インド競争委員会によると、同社はビッグバスケットスが運営する法人向けのBtoB企業「スーパーマーケット・グロサリー・サプライヤーズ(Super Grocery Suppliers)」を買収した上で、さらに消費者向けのBtoC企業「イノベーティブ・リテール・コンセプツ(Innovative Retail Concepts)」も傘下に入れたとしています。なお、買収の目的として、「今回の買収により、ウィズコロナ時代で同社における食料品EC通販の導入を加速させるため」と説明しています。

情報源:日本経済新聞 「印タタ財閥、食品ネット通販大手を買収」(2021/05/29)

この記事の関連タグ