【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0819-0825

Today’s Topic
今週の注目は、「中国政府が個人情報保護法を可決した」だよ!
●ペイペイとラインペイ、10月以降に決済手数料を業界最低水準の1.98%に

nihonn.png8月19日、大手ネットサービスのZホールディングス傘下の決済サービス「ペイペイ(PayPay)」と「ラインペイ(LINE Pay)」は、2021年の10月以降に加盟店舗向けの決済手数料を1.98%に引き下げることが明らかにされました。具体的には、決済とクーポン発行などの関連機能を利用している中小事業者向けに1.6%で、決済機能のみを利用している中小事業者向けに1.98%という2つの手数料体系を提供する見通しで、国内QRコード決済業界での最低水準になります。また、ラインペイは、10月以降に実店舗に対する加盟店の新規募集を停止すると発表し、既存の加盟店舗では同サービスを継続して利用できるとしています。

情報源:日本経済新聞「PayPayが中小店から手数料 最低1.6%、規模優先を転換」(2021/08/18)日本経済新聞「LINEペイ、決済手数料をペイペイと同水準に」(2021/08/19)

●アパレルのオンワードグループがD2Cプロジェクト「クラハグ(CRAHUG)」を発表、日本のものづくりを支援

nihonn.pngアパレル関連事業を手掛けるオンワードグループが、日本のものづくりを支援するD2Cサポートプロジェクト「クラハグ(CRAHUG)」を発表しました。具体的な取り組みとして、日本各地のファクトリーブランドから完成品を選び、そのオンライン販売を支援する「販売支援」、および工場のファクトリーブランド化企画を支援する「ブランディング支援」を行います。その他、日本の産地や工場に関連するニュースの発信や、工場観光・見学などのイベント開催、購買データを分析することでブランド構築や商品開発を改善する「ウェブ分析」サービスも提供するそうです。利用料金は契約プラン毎で異なり、初期費用は一切ないと説明しています。

情報源:Fashion Snap 「オンワードが国内工場のD2Cサポートプロジェクト「クラハグ」を始動 ファッションからインテリアまで支援」(2021/08/19)

●ネット通販大手アマゾン、米国でPB商品の大型店舗を展開か

america.png8月19日、米ネット通販大手「アマゾン(Amazon.com)」が米国で百貨店の展開を計画していると報じられました。メディアの情報によると、アマゾンはオハイオ州とカリフォルニア州に約2,800平方メートルの店舗を展開する予定があり、日用品から電子機器まで幅広いPB商品を中心に販売するそうです。今回の開店計画は、ネット通販業界における小売企業各社の競争が激化していることを背景に、同社実店舗進出の一環と見られますが、アマゾンによる正式な発表はまだありません。現地メディアによると、同計画は最終的なものでなく、今後変更する可能性もあると伝えました。

情報源:日本経済新聞「Amazon、米国で大規模小売店を開店へ 米メディア報道」(2021/08/20)

●中国政府、個人情報保護法を可決。11月1日から施行

china.png8月20日、中国政府は個人情報保護法を可決したことが同国国営通信社の「新華社」より報じられました。同法令は11月1日に施行される予定で、世界で最も厳しい個人情報保護ルールの一つにもなるとしています。具体的に、中国企業だけでなく外国企業も対象となり、個人情報の収集に利用者本人の同意を求めることや、個人データを海外へ持ち出す際に中国政府の審査を受けることなどを含め、データの取り扱いに関する規制が強化されます。なお、日本経済新聞によると、この法令はネット通販やキャッシュレス決済サービスが普及されていることを背景に、中国政府によるIT企業への規制強化の大きな動きとみられ、利用者の個人情報によりパーソナライズ化されたコンテンツを提供するIT企業にある程度の影響を与えるとしています。

情報源:日本経済新聞 「中国、海外へデータ持ち出し制限 個人情報保護法が成立」(2021/08/20)

●スーパーのネット進出を支援する「楽天全国スーパー」、2021年内に提供開始へ

nihonn.png8月19日、ネット通販大手の楽天グループは、スーパーマーケットのネット進出を支援するプラットフォーム「楽天全国スーパー」を2021年内に提供開始することを発表ました。すでに、群馬県のスーパーマーケット「ベイシア」の出店が決まったそうです。同社は、食品や日用品を宅配する「楽天西友ネットスーパー」の成功事例から蓄積してきたノウハウを活用し、全国のスーパーマーケット向けに販促から配送まで一連の支援サービスを提供します。また、「楽天経済圏」のさらなる拡大が期待されるとしています。

情報源:ECzine(イーシージン) 「「楽天全国スーパー」年内開始 プラットフォーム提供でスーパーのネット進出を支援、第1弾はベイシア」(2021/08/21)

●中国発のティックトック、アプリ内でオンラインストアを立ち上げることを計画

global.jpg中国発のショットビデオプラットフォーム「ティックトック(TikTok)」は、アプリ内でオンラインストアを立ち上げることを計画していると報じられました。米「ユーチューブ(YouTube)」や「インスタグラム(Instagram)」をはじめとする大手ソーシャルメディアはコマース機能を強化しており、急速に成長しているティックトックも参入を検討するとしています。計画している機能は、ユーザーが動画上に表示される説明文のリンクをクリックすると、プラットフォーム内で商品を直接購買できる仕組みとなります。また、同機能により、ユーザーが商品に興味を持ってから商品を購入するまでの一連の流れを大幅に短縮するだけでなく、クリエイターにとっても商品販売による新しい収益を得ることができると予想されます。なお、オンラインストアの公開はまだ検討段階であり、確定されていません。

情報源:Digital Information World " TikTok rolls out new features that will largely increase revenue opportunities on the platform "(2021/08/21)

●セブンイレブン、2025年まで最短30分の宅配サービスを全国2万店規模に拡大

nihonn.png8月23日、大手コンビニ「セブンイレブン」を運営するセブン&アイ・ホールディングスが、宅配サービスを全国2万店規模に拡大することが明らかにされました。同サービスは現時点で、東京、北海道、広島の約550店で導入しており、2025年までに全国範囲で展開する見通しです。具体的には、店舗の半径500メートル以内の消費者を配送対象とし、専用サイトやアプリで注文した商品を、最速30分で配送業者により宅配するとしています。同社による宅配参入の背景として、新型コロナウイルスの影響で2020年コンビニ業界全体の売上高が減少した一方、ネット通販の発展に伴ってコンビニ市場規模が拡大していることが挙げられます。セブンは今回の取り組みにより、事業の再成長を期待するとしています。

情報源:日本経済新聞「セブンが全国で宅配参入 2万店最短30分、Amazon対抗」(2021/08/23)

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