【EC業界ニュース】Weekly Topics! 1118-1124

Today’s Topic
今週の注目は「LINEの店舗支援強化」よ!
●東南アジア大手ネット通販シー・グループ、第3四半期決算を発表。海外進出や投資事業で赤字

ASEAN.png11月16日、東南アジア大手ネット通販「ショッピー(Shopee)」の親会社である「シー・グループ(Sea Group)」が、2021年第3四半期の決算を発表しました。売上高は前年同期比121.8%増の27億ドル(約3,084億円)、調整後EBITDAでは1.66億ドル(約190億円)の赤字が出ました。赤字の主な要因として自社海外通販事業の拡大や、新興企業に多額の資金を投じたことが挙げられます。ネット通販関連事業に関しては、売上高は前年同期比134.4%増の15億ドル(約1,713億円)となりました。同社は2021年9月後半から、ポーランドやフランス、スペインの欧州3カ国とインドに新たに進出し、事業拡大を加速しています。また、最近は自社が手がけるゲームや金融事業と関連の深い企業に出資しており、投資事業に合計10億ドルを投じたとしています。

情報源:同社決算発表資料" Sea Limited Reports Third Quarter 2021 Results "(2021/11/16)

●米小売大手ターゲット、第3四半期決算を発表。既存店のネット通販増加で純利益が47%増加

america.png11月17日、米小売大手の「ターゲット(Target)」が発表した、2021年第3四半期の決算報告によると、売上高は前年同期比13%増の252億9,000ドル(約2兆8,887億円)、純利益が前年同期比47%増の14億8,800万ドル(約1697億円)となりました。既存店売上高は12.7%増となり、その内、店頭売上高が9.7%増、デジタル売上高が29%増と既存店全体の成長を牽引しました。ネット通販関連の業績について、商品の即日受取サービスの利用は約60%増加しています。また、米国で人手不足による物流コスト上昇の影響を受け、粗利益率は同2.6ポイント減の28.0%と悪化しましたが、既存店の増収で増益を維持したとしています。

情報源:同社決算発表資料 " Target Corporation Reports Third Quarter Earnings "(2021/11/17)

●アリババ、第3四半期決算を発表。主力事業ネット通販の営業利益が17%減

china.png11月18日、中国ネット通販大手「アリババ(Alibaba)」が2021年第3四半期の決算を発表しました。売上高は前年同期比29%増の2,006億元(約3兆5,907億円)、純利益は81%減の53億元(約949億円)となりました。主力事業であるネット通販の営業利益は同17%減の256億元(約4,582億円)、利用者数は9月時点で前年比2割増の9億5,300万人にまで増えています。アリババは、11月11日に開催する中国最大のネット通販セール「独身の日(ダブルイレブン)」で5,403億元(約9兆6,500億円)の取扱高で好成績を収めました。しかし、2020年に比べ8.5%増加とネット企業への規制の影響で成長の鈍化が見られています。

情報源:同社決算発表資料 " Alibaba Group Announces September Quarter 2021 Results "(2021/11/18)

●京東、第3四半期決算を発表。物流事業のコスト上昇で営業利益は41%減

china.png11月18日、中国大手ネット通販「京東(JD.com)」が2021年第3四半期の決算を発表しました。売上高は前年同期比26%増の2,187億元(約3兆9,146億円)、営業利益は前年同期比41%減の25億元(約450億円)となり、年間アクティブユーザー数は前年同期比25%増の5億5,200万と過去最高を記録しました。政府から配達員業務改善の要請を受け、人件費の調整を行ったため、物流事業のコストが増加し、収益に影響を与えたと発表しています。主力の小売部門は好調で、売上高が同28%増の307億4,157万ドル(約3兆5104億円)となりました。京東では、今期のハイライトとして、京東のオムニチャネル戦略推進の一環として、フランスのコスメセレクトショップ「セフォラ(Sephora)」が同社の即時配送サービス「小時送」と提携したことを挙げています。これにより、同社運営の通販サイトJD.comのセフォラ旗艦店で注文された商品は、近くのセフォラ実店舗から1時間以内に消費者の自宅に届けることが可能となりました。

情報源:同社決算発表資料" JD.com Announces Third Quarter 2021 Results "(2021/11/18)

●米百貨店大手メーシーズ、第3四半期決算を発表。純利益は270億円の黒字と逆転

america.png11月18日、米百貨店大手「メーシーズ(Macy's)」が2021年第3四半期の決算を発表しました。売上高は前年同期比36%増の54億4,000万ドル(約6,213億円)、純利益は前年同期の9,100万ドルの赤字から大幅増の2億3900万ドル(約270億円)となりました。売上高が大きく伸ばした要因の一つとして、新規顧客数の増加を挙げています。また、ネット通販事業の好調も全体の成長を牽引しました。ネット通販の売上高は19%増加、総売上高の33%を占めています。同社は、年末商戦に向けてさらなる消費の増加が続くとみています。

情報源:同社決算発表資料" Macy's, Inc. Reports Third Quarter 2021 Results; Narrows and Raises Full Year 2021 Guidance "(2021/11/18)

●LINE、オンラインイベント「LINE LOCAL DAY」を開催、コーディネート投稿機能の「LINE STAFF START」を発表

nihonn.png11月18日、メッセンジャーアプリ「LINE」は自社主催のオンラインイベント「LINE LOCAL DAY」で、2022年にLINE公式アカウント運用中の企業向けのサポートやパートナー制度を開始することを発表しました。また、飲食店に向けた来店予約サービス「LINEで予約」の連携店舗がさらに拡充され、2022年1月には「PayPayグルメ」が加入する予定です。さらに、「ライン・スタッフ・スタートLINE STAFF START」の本格スタートも発表しました。同サービスは、店舗スタッフがコーディネートを投稿する機能「スタッフ・スタート(STAFF START)」と組み合わせた接客ツールです。LINE上での機能として、独自のライブ配信機能「ライン・ライブ(LINE LIVE)」が追加されることも特徴の一つとなります。

情報源:Web担当者Forum 「LINE、2022年に店舗領域サービスで運用サポートやパートナー制度を開始」(2021/11/18)

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