7月16日、ファミリーマートが開催したデジタル説明会にて「3年後の2027年に事業利益50億円を目指しているリテールメディア事業で、2024年は目標の5合目に到達した」と発表しました。同社は2023年7月にリテールメディア事業を中核に置いたカスタマーリンクプラットフォーム構想を発表しており、顧客のショッピング体験の向上に挑んでいます。大型デジタルサイネージを3面組み合わせた「ファミリーマートビジョン」は、全国約1万店に設置し、1日に約1,000万人に広告をリーチしています。さらに2024年7月2日には、公式アプリ「ファミペイ」を提示して買い物すると月間の来店回数と購入金額に応じて特典を進呈するファミマメンバーズプログラムを導入しました。同アプリでは来店者に対してリアルタイムでの情報発信とファミリーマートビジョンと連携した販促を展開するほか、アプリと連携できるミニアプリをパートナー企業に開放して、パートナー企業がファミペイアプリに独自クーポンを配信できる仕組みを新設しています。配信力の強化として、NTTドコモが保有する会員約5,000万IDと実購買情報データを基に、パーソナライズ化した情報発信を展開しています。同社は今後もリテールメディア事業に注力していくと説明しています。
情報源:流通ニュース 「ファミリーマート/リテールメディアで事業利益50億円の目標、5合目に到達|流通ニュース」(2024/07/16)
英小売業者Co-op(コープ)が、米小売事業者Walmart(ウォルマート)が提供するコマーステクノロジーを活用してクイックコマース事業を強化しています。Co-opの約2,400の食品店舗にWalmartのStore Assistソリューションを導入し、クイックコマースの利便性やスピードの向上を目指しています。Store Assistにより、従業員は全ての注文と配送情報を一元管理できるようになり、効率的な配送経路やスケジュール設計が可能になります。同社は英国人口の80%以上がクイックコマースにアクセスしていると推定しており、クイックコマース事業の強化を進めています。
情報源:Retail Touch Points "Co-op Taps Walmart Commerce Technologies to Support Online Grocery Growth"(2024/07/09)
7月11日、ポイントサービスPonta(ポンタ)を運営するロイヤリティマーケティングと中国系格安EC事業者Temu(ティームー)が協業し、ポイント付与キャンペーンを実施することが発表されました。Pontaの特設ページを経由してTemuで商品を購入した際、Pontaポイントが貯まります。Temuを初めて使った利用者は購入金額の13%のポイント付与率、既に使っている利用者は1%の付与率になります。キャンペーンは7月11日から8月18日まで実施されます。
情報源:PR TIMES 「オンラインショッピングモール「Temu」でPontaポイントがたまる」(2024/07/11)
7月15日、中国系格安EC事業者SHEIN(シーン)が米ラグジュアリーファッションブランドMonse(モンセ)との限定コラボを発表しました。これはアーティストやデザイナーを支援するプログラム「SHEIN X」の取り組みの一環で、ドレスやジャケット、ブラウスなどの限定商品が、1.70ドル(約270円)から64.39ドル(約1万円)の価格で販売されます。Monseはメンズ向けファッションデザインを女性向けにアレンジして、デザインを通じて女性たちを後押しすることをテーマにしたブランドです。SHEINは今回のコラボの一環として、女性のキャリア進出を支援する非営利団体「Dress for Success Greater」への寄付も発表しました。
情報源:Internet Retailing "Shein launches collection with US luxury label Monse"(2024/07/12)
スニーカーブランドVans(バンズ)は顧客接点の強化に向けてメタバースの活用を強化しています。同社は7月18日から販売する新コレクション「Mixxa」のキャンペーンの一環として、メタバースプラットフォームRoblox(ロブロックス)内でMixxaのデジタルアイテムを販売することを発表しました。購入したアイテムは新しく展開されるメタバース空間「Vans World 2」にて使用可能です。これは2023年にRoblox上で展開したメタバース空間「Vans World」の成功に続く取り組みです。新たな空間では、スケートボード施設をテーマにゲーム機能が展開されており、利用者が新しいアバターの動きを獲得するとアバターのカスタマイズに必要なポイントを提供するなど、利用体験の向上も進めています。
情報源:Retail Dive "Vans refreshes Roblox activation with 'phygital' maneuver"(2024/07/12)
Adobe Analyticsのデータによると、7月16日から2日間続いた米国でのAmazon Prime Day(アマゾンプライムデー)セールのオンライン売上高が、過去最高の142億ドル(約2兆2,000億円)を記録しました。前年比は11%増で、2023年の6%増よりも拡大しています。Adobeによると、今回のセールでは家電製品の買い替え時期に合わせて新しいタブレットやテレビなどの電化製品を購入する消費者が多く見られました。なお、Amazonは7月18日、Amazon Prime Dayの売上高が「記録破り」だったと発表したものの、売上高総額は明らかにしていません。同社は、セール期間中に生成AIによるショッピングアシスタントツール「Rufus」を展開した結果、消費者のサイト閲覧の効率化が向上したと説明しています。
情報源:CNBC "Amazon Prime Day drives U.S. online sales to record $14.2 billion"(2024/07/18)