【EC業界ニュース】Weekly Topics! 1027‐1102

Today’s Topic
今週の注目は「Amazon、2022年度第3四半期決算を発表・7月実施のプライムデーにより売上高回復」だよ!
●Flipkart、最大30億ドルの資金調達を検討 印国内の販売商品拡大を目指す

India.png  米スーパーマーケットWalmart(ウォルマート)傘下の印EC事業者Flipkart(フリップカート)が、最大30億ドル(約4,414億円)の資金調達を検討していることが明らかになりました。インド国内での販売商品を拡大し、競合に対抗するねらいと考えられています。現在、Flipkart の評価額は400億ドル(約5兆8,858億円)を超えているため、資金調達をした場合、株価は約7%希薄化する見込みです。また、Walmartは今回の資金調達を通じて戦略的投資家との協業を検討していると考えられています。

情報源:Mint "Walmart to raise up to $3 billion for Flipkart"(2022/10/26)

●Shopify、2022年第3四半期決算を発表・緩やかな成長を記録

america.png  10月27日、Shopify(ショッピファイ)が2022年第3四半期決算を発表しました。総収益は前年同期比22%増の14億ドル(約2,062億円)でした。うち、加盟店へのソリューション事業の収益は前年同期比26%増の9億8,990万ドル(約1,456億5,921万円)です。同社は、2022年は投資の年として、オムニチャネルサービスの拡充支援、グローバル展開支援、加盟店の事業投資支援の本格化、ロジスティクスの簡素化の4点に注力していました。その結果、利益率が低下し、売上総利益は前年同期比9%増の6 億 6,230 万ドル(約975億8,361万円)と緩やかな成長を記録しています。オムニチャネルサービスの拡充により、GMV(流通総額)は前年同期比11%増の462億ドル(約6兆8,071億円)まで成長し、今後も米国小売市場全体を上回り続けると予測されています。

情報源:Shopify"Shopify Reports Third Quarter 2022 Financial Results"(2022/10/27)

●Qoo10、食品分野のGMVが2019年の約1.5倍 韓国食品は約4倍

nihonn.png  ECモール「Qoo10(キューテン)」を運営するeBay Japan(イーベイジャパン)が、2021年における食品分野のGMV(流通総額)が2019年の約1.5倍に拡大したことを発表し、特に韓国食品は約4倍に成長したことを明らかにしました。韓国食品以外には、スイーツ・菓子類が食品分野をけん引しています。中でも、カラフルで写真や動画に映える見た目のスイーツが若い女性を中心に人気を集めています。また、Qoo10で実施されるメガ割やライブショッピングなどのイベントを有効活用する小売事業者も出てきています。韓国の食品メーカー「Pulmuone(プルムウォン)」の商品を輸入販売するアサヒコは、イベントを有効活用して売上を4.3倍に拡大しました。

情報源:日本ネット経済新聞 「「Qoo10」、食品売上が1.5倍に 韓国食品は4倍増、有力メーカーの出店加速 」 (2022/10/27)

●Amazon Payを導入する加盟店のECサイトでPaidyが利用可能に

nihonn.png  10月27日、Amazon Japan(アマゾンジャパン)が決済サービス「Amazon Pay(アマゾンペイ)」を利用するECサイトでBNPL(分割後払い)サービスを展開することを発表しました。Amazon PayはAmazonアカウントに登録したクレジットカード情報や配送先住所などをAmazon以外のサイトで利用可能なサービスで、国内10万件以上のECサイトで利用できます。また、今回から利用可能になるサービスは、コンビニエンスストアや銀行振り込みで支払いができるPaidy(ペイディ)の後払いサービスです。Paidyはクレジットカードと比べて手軽に利用できる点が特徴で、これまではAmazonの自社ECサイトで利用可能でした。27日以降は、Amazon Payを導入する加盟店の他社ECサイトで利用可能にします。

情報源:日本経済新聞「Amazonペイ後払い 他社ECサイトでも利用可能に」(2022/10/27)

●Inditex、Zaraのロシア店舗を売却

russia.png  Inditex(インディテックス)は、運営するZara(ザラ)のロシア店舗をUAE(アラブ首長国連邦)に拠点を置くDaher Group(ダヘアーグループ)に売却することを発表しました。ロシアのウクライナ侵攻を受けての対応になります。今回の売却に向け、Inditexは2 億1,600万ユーロ(約314億5,936万円)の引当金を用意し、500を超える数のロシア店舗売却の影響を補う予定です。同社の競合であるH&M(エイチ・アンド・エム)は2022年7月にロシア事業を縮小、IKEA(イケア)は同年8月にロシア事業を撤退することを発表しています。

情報源:ME Retail News"Zara owner Inditex to sell Russian business to UAE-based Daher Group"(2022/10/27)

●Amazon、2022年度第3四半期決算を発表・7月実施のプライムデーにより売上高回復

america.png 10月27日、米Amazon(アマゾン)が2022年度第3四半期決算を発表しました。純売上高は前年同期比15%増の1,271億ドル100万ドル(約18兆5,900億円)で、売上高は回復しました。増収の要因は、例年6月に開催している有料会員向けセールPrime Day(プライムデー)を1か月後ろ倒しで実施したこととみられています。ネット通販事業の売上高は前年同期比7%増の534億8,900万ドル(約7兆9,125億円)で、4四半期ぶりに増収となりました。引き続き顧客体験の改善に注力しており、そのためにアメリカやメキシコ、カナダ、アイルランド、トルコで新しい物流拠点を新設。加えて、ベルギー市場への参入も果たしており、すでにPrime会員サービスを提供しており、30商品カテゴリー1億8,000万商品からの購入が可能となっています。この他に偽レビューの対策の強化、アメリカでは新たな支払い手段としてVenmoの導入などを進めてきました。なお、同社は10月にも一部地域でPrime会員向けセールを開催したものの、インフレに伴い消費者が節約志向に転じていることを背景に、1年で最も重要な年末商戦を含む第4四半期の増収率は1桁に落ち込むと予想しています。

情報源:同社PR"Amazon.com Announces Third Quarter Results"(2022/10/28)

●Temu、1週間以内の速達配送サービスを開始

america.png 中国の大手EC事業者Pinduoduo(ピンドゥオドゥオ:拼多多)傘下の越境ECアプリ「Temu(テム)」が、1週間以内の速達配送サービスを開始しました。99ドル(約1万4,567円)以上の注文で速達配送が無料になります。通常配送では7~15営業日で配達されますが、速達配送では3~7営業日で配送されます。同サービスはPinduoduoのグローバル配送ネットワークを利用して提供されます。

情報源:CISION"Temu Offers Free Express Shipping to Further Cut Delivery Time"(2022/10/28)

●Ralph Lauren、Fortniteとコラボ

america.png  Ralph Lauren(ラルフローレン)はEpic Games(エピックゲーム)が提供するFortnite(フォートナイト)とのコラボレーションを発表しました。11月5日からFortniteのアイテムショップでコラボアイテムの提供を開始する予定です。実物のコラボアイテムは Ralph Laurenの公式オンラインストアにて11月2日に第一弾が、12月1日に第二弾が販売されます。同社は2021年12月にゲームプラットフォームRoblox(ロブロックス)にバーチャルストアを開設するなど、メタバース参入に注力しています。

情報源:NYLON"Ralph Lauren Is Launching a Partnership with 'Fortnite'"(2022/11/01)

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