【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0803-0816

Today’s Topic
今週の注目は「AmazonやMercado Libreなど、大手EC事業者の決算発表が相次ぐ」だよ!
●楽天、米Open AIとの協業を発表 AI機能を強化するねらい

nihonn.png  8月2日、楽天は米Open AI(オープンAI)との協業を発表しました。業務効率やユーザー体験の向上に繋がるAI機能を展開していくねらいです。OpenAIは楽天に対して優先的に最新APIを提供して、楽天のサービス展開を支援します。楽天は既にOpen AIのChatGPTを導入したサービスを導入しており、2023年5月には通話アプリ「Viber(バイバー)」でChatGPTを活用したチャットボット機能を国内で提供しています。さらに楽天証券では、楽天が独自開発したAIと、ChatGPTを組み合わせた「投資AIアシスタント」を試験導入中です。楽天はグループのAI技術と知見をChatGPT製品開発に生かし、画期的なAIサービスの提供を進める予定です。

情報源:楽天グループ株式会社 「楽天、OpenAIと最新AI技術によるサービス開発における協業で基本合意」(2023/08/02)

●PayPal、2023年第2四半期決算を発表

america.png  8月2日、米決済事業者PayPal(ペイパル)が2023年第2四半期決算を発表しました。売上高は前年の68億ドル(約9,700億円)から73億ドル(約1兆400億円)に増加し、決済総額は前年同期比11%増の3,765億ドル(約54兆6,500億円)でした。一方で、営業利益率は21.4%と市場予測を下回りました。ロイター通信によると、米Appleの決済サービスとの競合により、成長が鈍化した事業があったことが要因と考えられています。同社CEOのDan Shulman(ダン・シュルマン)氏は、インフレ鈍化に伴い第4四半期には利益率が回復すると見込んでいます。

情報源:PayPal "Second Quarter 2023 Results"(2023/08/02)

情報源:ロイター通信 「ペイパル第2四半期、営業利益率が予想下回る 株価7%安」(2023/08/03)

●Mercado Libre、2023年第2四半期決算を発表・ブラジルとメキシコが利益成長に大きく貢献

LatinAmerica.png  8月2日、中南米大手EC事業者Mercado Libre(メルカドリブレ)が2023年第2四半期決算を発表しました。純収益は前年比57.2%増の34億ドル(約4,956億円)、営業利益は5億5,800万ドル(約813億円)で前年比2倍以上の成長を遂げました。GMV(流通取引総額)は前年比47%増の105 億ドル(約1兆5,304億円)と好調です。特に、ブラジルとメキシコの事業が当四半期の利益成長に大きく貢献しました。ブラジルでは、決済フィンテックアプリMercado Pago(メルカド・パゴ)のクレジットカードが堅調に成長しています。メキシコでは、大型セールイベントHot Sale(ホットセール)の影響で、大幅な新規顧客獲得に繋がりました。また、同社は取扱商品の種類拡大に伴い、メキシコの物流網への投資を強化し、同四半期には2つの新しいフルフィルメントセンターを開設しました。

情報源:Mercado Libre inc. "Second Quarter 2023"(2023/08/03)

●米Amazon、2023年第2四半期決算・配送効率化とクラウド事業の堅調により好調

america.png  8月3日、米Amazon(アマゾン)が2023年第2四半期決算を発表しました。売上高が前年同期比11%増の1,343億8,300万ドル(約19兆1,600億円)、営業利益は前年同期から2.3倍増の76億8,100万ドル(約1兆1,200億円)でした。配送効率化とクラウド事業の堅調な成長が寄与し、市場予測を上回りました。EC事業の売上高は同4%増の529億6,600万ドル(約7兆7,600億円)で、3四半期ぶりに増加しました。配送網を再編し、新たに倉庫を開設して大都市圏への即日配送にかかる時間とコストを最適化したことが寄与しています。配送時間の短縮により、有料会員のPrime会員がより頻繁に買い物をするようになったと同社は説明しています。7月に実施した有料会員向けセールPrime Day(プライムデー)の売上が好調だったため、第3四半期の見通しも好調です。

情報源:Amazon.com "Amazon.com Announces Second Quarter Results"(2023/08/03)

●Zホールディングス、2023年度第1四半期決算を発表、PayPay事業の一本化で売上と調整後EBITDAが過去最高額に

nihonn.png  7月31日、米Amazon(アマゾン)は米国内で即日配送施設の数を今後数年間で2倍にする計画を発表しました。同施設は大都市圏の近くに位置する小規模な建物で、スピードを重視した設計です。そのため、顧客の商品をピッキングしてから発送するまでの平均時間は、従来のフルフィルメントセンターよりも1時間以上短縮された11分で完了します。また、ここではフルフィルメント、仕分け、配達のすべてをカバーできるため、顧客への商品配達はさらに高速化できます。このような配送施設を各地に設立することで、商品配達が高速化されるだけでなく、配送距離の短縮によるコスト削減も見込まれます。Amazonによると、米国内60カ所の大都市圏で、プライム会員の注文の半数以上、約18億個以上が当日または翌日配送でした。引き続き需要の高いスピード配送を強化し、EC市場でリードを固める狙いです。

情報源:Zホールディングス 「2024年3月期 第1四半期決算短信〔IFRS〕(連結) 」 (2023/08/03)

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