メキシコ政府は米Meta（メタ）と提携し、伝統工芸職人に対してソーシャルメディア上でのオンラインストア開設に向けたトレーニングを提供しています。これは、メキシコの伝統工芸品のシンボルやデザイン保護に向けた文化省主導のプログラム「ORIGINAL」の一環です。参加者はFacebookやInstagram、WhatsAppでの商品販売方法を学びます。特に、商品のストーリーテリングや写真撮影、販売ページの作成方法、問い合わせへの対応の自動化についてなどを重点的に学びます。メキシコ政府は今回の提携により、デジタル技術を使った伝統工芸品の保護や、商品販売方法の拡充を目指しています。
情報源：Mexico Business "Mexico's Ministry of Culture Partners With Meta To Help Artisans"（2023/08/21）
8月23日、中国大手EC事業者JD.com（京東商城）は公式WeChatアカウントにて、一般利用者を対象に送料無料の適用額の引き下げを発表しました。サービス開始以降初となる値下げで、99元（約1,980円）から59元（約1,180円）まで引き下げます。さらに、有料会員JD PLUS（京東PLUS）加入者に対して、注文金額の条件なしで送料無料のサービスを開始しました。同会員はこれまで月に5回まで送料無料サービスを利用できましたが、今後は無制限で利用可能です。中国市場ではEC事業者の競争が激化しており、JD.comは送料無料サービスの拡充により、低価格戦略を強化するねらいです。
情報源：TechNode "JD cuts free shipping threshold as it chases low-price strategy"（2023/08/24）
8月24日、中華系ファストファッションブランドSHEIN（シーン）と、Forever21（フォーエバー21）などを展開する米SPARC Group Holdingsが戦略的パートナーシップを締結しました。SHEINは、SPARC Groupの約3分の1の株式を取得し、SPARC GroupはSHEINの少数株主になります。また、1億5,000万人以上のユーザーを保有するSHEINのプラットフォームでForever21の商品が販売されます。さらにForever21の米国店舗にて、SHEINで購入した商品の返品対応や、SHEINの商品を取り扱ったコーナーを設けるショップインショップサービスを展開します。
情報源：SHEIN "SHEIN and SPARC Group Join in a Strategic Partnership"（2023/08/24）
8月24日、中国フードデリバリー大手Meituan（美団）が2023年第2四半期決算を発表しました。売上高は前年同期比33.4％増の679億元6,000万元（約１兆3,600億円）で市場予測を上回りました。純利益は47億元（約940億2,000万円）で前年同期の11億元（約220億264万円）の赤字から、黒字に転換しました。国内の消費回復は鈍いものの、フードデリバリーやホテル予約の好調が寄与しました。特に、新たに出店した飲食店事業者は前年同期から2倍以上に増え、即時配達サービスの受注件数は前年同期比31.6％増の54億40万件、ホテル事業の取引額は2.2倍を記録しました。
情報源：Meituan "ANNOUNCEMENT OF THE RESULTS FOR THE THREE AND SIX MONTHS ENDED JUNE 30, 2023"（2023/08/24）
8月26日、中国オンラインマーケットプレイスPinduoduo（ピンドゥオドゥオ：拼多多）傘下の格安ECサイトTemu（ティームー）がフィリピンで事業を開始し、東南アジアへ初進出しました。Alibaba（アリババ）グループ傘下のLazada（ラザダ）やByteDance（バイトダンス）のTikTok Shop（ティックトックショップ）、シンガポールのShopee（ショッピー）と競合します。フィリピンは英語が公用語な点や、その他オンラインマーケットプレイスにより築かれたインフラ基盤があることから最初の参入地に適切だったと考えられます。2022年に米国でオンラインマーケットプレイスを開始したTemuは、2023年7月に日本と韓国に参入し、アジア市場での事業拡大を進めています。
情報源：The Lowdown Momentum Asia "Temu has entered Southeast Asia, challenging Shopee, Lazada & TikTok Shop"（2023/08/26）
8月28日、米Amazon（アマゾン）は米国市場における非プライム会員に対する無料配送の条件を、25ドル（約3,600円）から35ドル（約5,100円）に値上げしました。これにより、競合の小売事業者Walmart（ウォルマート）が提供する送料無料サービスと同額の注文条件となります。Amazonは、今回の値上げにより非プライム会員が年間139ドル（約2万300円）、または月間15ドル（約2,100円）で利用可能なプライム会員への移行を期待しています。同社は2023年に2万7,000人以上の人材削減や、生鮮食品配達サービスAmazon Freshにて実施した35ドル（約5,100円）以上の注文で送料無料サービスを廃止するなど、コスト最適化を進めています。
情報源：TechCrunch "Amazon increases its free shipping minimum to $35 for non-Prime members in some regions"（2023/08/29）