【EC業界ニュース】Weekly Topics! 1019-1025

Today’s Topic
今週の注目は「スイスRichemont、英Farfetch傘下YNAPの過半数株式を取得 欧州委員会が承認」だよ!
●米Amazon、処方薬をドローンで配送

america.png  10月18日、米Amazon(アマゾン)がテキサス州の一部地域でドローンによる処方薬の配送を始めます。オンライン薬局「Amazon Pharmacy(アマゾン・ファーマシー)」で注文すると1時間以内に処方薬を受け取ることができます。対象となる医薬品はインフルエンザや喘息(ぜんそく)、肺炎などの治療薬を含む500種類以上で、医薬品以外のドローン配送については米国外にも広げ、2024年内に英国とイタリアで始める予定です。

情報源:日本経済新聞 「Amazon、米で医薬品ドローン配送 「注文から1時間」」(2023/10/18)

●中国JD.com、傘下Ochamaをリトアニアやイタリアを含む19カ国に展開予定

china.png  中国大手EC事業者JD.com(JDドットコム:京東商城)の欧州デリバリー事業Ochama(オチャマ)は欧州でのプレゼンス向上のため、リトアニアやイタリアを含む19カ国に展開すると発表しました。Ochamaは2022年1月からオランダ、ドイツ、ベルギーで事業を展開しており、そこで培った物流網を活用して新たに展開を広げます。

情報源:China Daily "Chinese e-commerce giant http://JD.com set to enter Lithuania"(2023/10/18)

●Zalando、欧州第三者小売業者向けフルフィルメントサービス提供開始

germany.png  欧州最大の独ファッションECサイトであるZalando(ザランド)は、2023年10月25日、欧州サードパーティー小売業者向けフルフィルメントサービスの提供を開始しました。このサービスは、Zalandoの倉庫と物流ネットワークを活用して、サードパーティー小売業者の注文受付から配送までの一連の業務を代行するものです。Zalandoのフルフィルメントサービスは、欧州全域にまたがるZalandoの倉庫ネットワークを活用することで、24時間以内に注文商品を配送可能とします。また、人工知能(AI)を活用した最適化されたピッキングと梱包プロセスにより、効率的な配送を実現。さらに、返品や交換もZalandoが代行します。Zalandoのフルフィルメントサービスは、第三者小売業者にとって、EC事業の拡大を支援する有力なツールとなることが期待されています。

情報源:eCommerce News "Zalando introduces fulfillment for third-party retailers"(2023/10/19)

●PayPay、政府や自治体との協業でスマートフォン決済の首位に立つ

nihonn.png  決済事業者PayPay(ペイペイ)は2018年10月のサービス開始以降、スマートフォン決済市場のシェアを約7割占めるまで成長しました。政府のマイナンバーカード普及策「マイナポイント」の受取先にPayPayを導入したことや、地方自治体との協業で対象地域の店舗にてポイント還元キャンペーンを行ったことが影響しています。奈良県では新たな取り組みを開始し、「働く人応援クーポン」として、奈良県内で働く人を対象にPayPay商品券を販売しています。スマートフォン決済は市場競争が激化し、PayPayは様々な施策を打ち出すことで競合の楽天に対抗しています。

情報源:日本経済新聞 「PayPay、スマホ決済で首位快走 自治体などと協業奏功」(2023/10/20)

スイスRichemont、英Farfetch傘下YNAPの過半数株式を取得 欧州委員会が承認

switzerland2.png  10月23日、スイスラグジュアリーブランドRichemont(リシュモン)グループが、競合の英ラグジュアリーEC事業者Farfetch(ファーフェッチ)傘下のYNAP(ユークスネッタポルテ)の株式を過半数取得することを欧州委員会が承認しました。YNAPの買収は2022年8月から動きがありましたが、Farfetchの財務状況の悪化などが影響し、取引が難航していました。取引完了に向け、未だ協議中であるため詳細は追って発表される見込みです。

情報源:Reuters "European regulator approves Farfetch deal for YNAP, Richemont says"(2023/10/23)

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