【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0120-0126

Today’s Topic
今週の注目は、「巨大IT企業への規制」だよ!
■楽天、リアル店舗と複数のECサイトの在庫情報を一元化できるサービス開始

nihonn.png  1月19日、EC大手楽天が21年夏ごろから、運営するファッションECサイト「Rakuten Fashion」において、同サイトに参加するファッションブランドショップを対象に、複数販路における様々なデータを一元管理するデジタルソリューション「Rakuten Fashion Omni-channel Platform」を提供開始することを発表しました。同サービスではブランドショップが展開する実店舗や自社ECサイト、Rakuten Fashionを含むECプラットフォームなど、複数の販路における商品販売履歴を、システム上の在庫情報にタイムリーに反映させ、一元管理できる機能が提供されます。楽天はこれにより、ブランドショップが各販路における商品在庫を最適化するとともに、販売の機会損失を低減することができるとしています。/span>

情報源:同社ニュースリリース「楽天、「Rakuten Fashion Omni-channel Platform」を提供」(2021/01/19)

■インド、ECの外資ルール再修正検討、アマゾン影響か

India.png 1月19日、インド政府がEC分野における外貨ルールの新たな修正を検討していることをロイターが報じました。インドでは外国のEC企業は在庫を抱えて自ら商品を販売することを禁止されており、売り手と買い手の仲介のみが可能となっています。さらに2018年のルール変更により、外国勢が出資先企業の商品を取り扱うこともできなくなりました。しかし、国内の中小小売り業者の間では、アマゾン(Amazon)やウォルマート傘下のフリップカート(Flipkart)が複雑な仕組みを設けてこの規制を擦り抜けているとの不満が出ており、政府はルールを再度見直し、抜け道をふさぐことを考えています。

情報源:REUTERS「インドが電子商取引の外資ルール再修正検討、アマゾン影響か=関係者」(2021/01/20)

■エルメス、Tモールへ出店

china.png 1月22日、フランスラグジュアリーブランドエルメス(HERMES)が、中国EC大手アリババ(Alibaba)が運営するECサイトTモール(Tmall)に出店しました。同店では、香水、ボディーローション、シャンプー、ソープ、ギフトセットを販売されています。エルメスは、中国市場では2018年に自社ECサイトを立ち上げているほか、ウィーチャット(WeChat)上のミニプログラムストアに出店しており、ほぼフルラインを展開しています。Tモール上で今後取扱商品を増やすかどうかは不明です。

情報源:WWD ジャパン 「「エルメス」が中国大手ECサイト「Tモール」に出店 香水やソープなどを販売」(2021/01/21)

■IT規制強化の新法、3000億円以上のECモール対象に

nihonn.png 1月22日、 政府が巨大IT企業への規制を強化する新法の対象に、単年度の国内流通総額が3,000億円以上の規模のECモール運営事業者などを想定していることが分かりました。ECモール事業者の定義として、取り扱う商品に食料品や飲料、日用品が含まれていることが盛り込まれました。国内事業者では楽天やヤフーなどが対象となる見通しで、2月1日施行に向けて最終的な手続きを進めており、今春にも運用が始まる予定です。

情報源:SankeiBiz「IT規制強化の新法、3000億円以上のオンラインモール対象に 楽天・ヤフーなど」"(2021/01/22)

■ドウイン、eWalletサービス開始

china.png 1月19日、ティックトック(TikTok)の中国国内版であるドウイン(Douyin:抖音)が新しいオンラインペインメントドウイン・ペイ(Douyin Pay:抖音支付)のサービス提供を開始しました。ドウインはEC事業が拡大しており、同社広報は「ドウイン・ペイは既存の主要な支払い方法に追加されるものであり、最終的にはドウインのユーザーエクスペリエンスを高めるものです」と述べています。なお、中国では、すでにテンセント(Tencent)のウィーチャット・ペイ(WeChat Pay)とアリババ(Alibaba)系列のアリ・ペイ(Alipay)がデジタルペイメント市場の約90%を支配しています。

情報源:Techcrunch"TikTok's Chinese version Douyin launches an e-wallet"(2021/01/19)

■グーグル、小売業向けの新AIツール発表

america.png 1月19日、グーグルクラウド(Google Cloud)が、小売業者がEC機能を強化し、高度にパーソナライズされた消費者体験を提供できるように構築されたソリューションスイートであるProduct Discovery Solutions for Retailを発表しました。これを小売業者が使用すると、顧客は画像のある商品を検索した際に、その画像とデザインが似ている商品、あるいは概念的に類似する商品群のランク付けされた結果を受け取ることができます。また、顧客の購買履歴をまとめることで、カスタマイズされたかたちでおすすめの商品の提示も可能になります。

情報源:同社プレスリリース"Google Cloud Launches Product Discovery Solutions for Retail, Bolstering Personalized Online Shopping"(2021/01/19)

■ウィーチャット、EC拡大年間取引額は約25.7兆円へ

china.png 1月19日、テンセント(Tencent)が運営する対話アプリウィーチャット(Wechat)での年間取引額が1兆6,000億元(約25兆6,500億円)となったことが分かりました。同アプリでは、スーパーアプリで実行されるサードパーティのサービス「ミニプログラム」を通じて、ユーザーは服を買ったり、食べ物を注文したり、タクシーを呼んだりできます。20年夏には、個人事業主や企業が簡単にオンライン店舗を開ける機能のテストも開始しており、動画の投稿機能と連携し、出店者は映像でも商品をアピールすることができます。

情報源:Techcrunch"WeChat advances e-commerce goals with $250B in transactions"(2021/01/20)

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