【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0407-0413

Today’s Topic
今週の注目は、「インドネシア配車通販大手「GoToグループ」上場」だよ
●ファーフェッチ、ニーマン・マーカスに出資。百貨店のDXを支援

america.pngラグジュアリーに特化した英オンラインマーケットプレイスのファーフェッチ(Farfetch)が、米老舗百貨店ニーマン・マーカス(Neiman Marcus)に約2億ドル(約250億円)を出資することを発表しました。ファーフェッチにとって、アメリカ市場は2021年よりラグジュアリー商品の需要が急増しターゲット市場に成長し始めており、今回の出資により同市場におけるリーチ拡大を狙います。今回の戦略提携を通じて、ニーマン・マーカス参加のバーグドルフ・グッドマン(Bergdorf Goodman)のWebサイトやモバイルアプリの開発を手掛け、また今後数か月内に両百貨店はファーフェッチのオンラインマーケットプレイスにも出店することも計画されています。

情報源:Reuters "Luxury retailer Farfetch invests in Neiman Marcus"(2022/04/05)

●SHISEIDOとリバイブがメイクアップ領域での協業をヨーロッパ地域で開始

EU.png資生堂グループのグローバルプレステージブランドSHISEIDOが、AIビューティプラットフォームを提供するリバイブ(Revieve)と共同でデジタルメイクアップ領域の新サービス「AIメイクアップアドバイザー」を展開しました。スキンケア領域で連携していた両社は今回新しくメイクアップ領域での協業をヨーロッパ地域で開始しました。同サービスはリバイブが提供するAI画像解析ツールとユーザーの美容情報を分析し、その人に合ったフルメイクアップリストを提供します。これによりSHISEIDOはリバイブが所有するゼロパーティーデータ、ファーストパーティーデータを活用し、消費者の購買行動を把握できます。

情報源:MarkeZine 「「SHISEIDO」、AIメイクアップアドバイザーを導入 デジタルメイクアップ領域のサービスを開始」(2022/04/07)

●シーインとクラーナ、ロンドンでポップアップストアをオープン

UK.png 急成長を遂げる中国のファストファッションブランドであるシーイン(Shein)が、BNPL決済最大手のクラーナ(Klarna)と協業でロンドンにポップアップストアをオープンしました。4月8日から10日の3日間にわたり開催し、シーインで販売する春コレクションを確認することができるほか、ヘアメイク体験、オンサイトマッサージサービス、ヨガセッションといったイベントも同時開催します。こうした取り組みにより、ファッション迷子になる消費者に自信をつけてもらい春の装いを楽しんでもらうことを狙います。シーインはオンライン限定ブランドではありますが、このような接点を構築することで新規顧客獲得や顧客とのエンゲージメント向上を狙います。

情報源:Fashion United "Shein and Klarna partner on London pop-up store "(2022/04/07)

●クローガー、米テキサス州で一品から注文可能な食品eコマースを開始

america.png米スーパーマーケット最大手クローガー(Kroger)はテキサス州で外食事業者向け食品eコマース「クローガー・レストラン・サプライ(Kroger Restaurant Supply)」を開始しました。同サービスでは注文から配達まで最短で1日で完了し、注文金額が250ドル(約31,000円)以上で配達料が無料になります。一般的に外食向け食品卸会社は小口注文に対応していないため、一品から注文可能な同サービスは一定のニーズが見込まれます。特にコロナ禍での物流の混乱、商品納入の遅延によるしわ寄せを受けている小規模な独立系外食事業者にとっては食材の安定調達が期待できます。

情報源:ダイアモンド・チェーンストア・オンライン 「米クローガー、外食事業者向けの食品Eコマースをスタート、最短で翌日配送」(2022/04/08)

●アドビ、2022年2月のデジタル・プライス・インディテックスを発表。米国のオンラインインフレ率が過去最高を迎える

america.pngアドビ(Adobe)が発表した「アドビ・プライス・インディテックス(Adobe Digital Price Index)」によると、米国は2022年2月に21か月連続のオンラインインフレを迎えました。上昇率は前年同月比3.6%増で過去最高です。特に同月は工具・ホームセンターの価格上昇率が過去最高値を記録し、前年同月比7.8%増でした。全18カテゴリーの中で最も高い価格上昇率を記録したのは16.7%増のアパレルでした。

情報源:同社PR 「アドビ、「Adobe Digital Price Index」最新版を発表:2022年2月のオンラインインフレ率は3.6%と過去最高を記録 」(2022/04/08)

●ショピファイ、決済アプリストライクと連携。暗号資産決済に対応

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大手eコマースプラットフォームのショピファイ(Shopify)は、4月7日に米決済アプリのストライク(Strike)と連携されました。これによりショピファイを導入する約200万社は、ストライクの利用するライトニングネットワークを介したビットコイン決済導入が可能となります。ライトニングネットワークはビットコインのトランザクションをより速く安価に処理でき、ショピファイの加盟店と消費者の支払い・決済処理がほぼ即時で完了します。また、ストライクがビットコインを米ドルに変換するため、店舗側が自社でビットコインを保有しなくとも、ビットコインを決済手段としてもつことができます。

情報源:Cointelegraph 「eコマース大手「Shopify」、ライトニングネットワークによるBTC決済が可能に 」(2022/04/08)

●インドネシア配車通販大手「GoToグループ」上場

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4月11日、インドネシアの配車・インターネット通販大手「GoToグループ」がインドネシア証券取引所に上場しました。IPOで11億ドル(約1,379億円)を調達し、時価総額は約315億ドル(約3兆9,476億円)となりました。同取引に参加した投資家は過去最多の約30万人で、投資家の関心の高さが伺えます。GoToは2021年5月にインドネシア配車大手ゴジェックとソフトバンクグループが出資するネット通販大手トコペディアが経営統合して誕生した新興企業で、米国での上場も目指しています。

情報源:SankeiBiz 「「GoToグループ」上場 インドネシア配車通販大手」(2022/01/24

●メタ、ホライゾン・ワールズで商品の販売を実験的に開始

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大手ソーシャルメディアのメタ(Meta)が、ついにメタバースコマースの実証実験を開始しました。同社がアメリカとカナダで展開するメタバースの「ホライゾン・ワールズ(Horizon Worlds)」の一部クリエーターを対象に販売機能の提供を始めたことを明らかにし、まずはファッションアイテムやメタバース内のシークレット・エリアへのアクセス件の販売となるそうです。同時に、メタではホライゾン・ワールズ・クリエーター・ボーナス(Horizon Worlds Creator Bonus)も実験的に始めるそうです。同社では、クリエーターのマネタイゼーションを実現するための支援を積極的に取り組んでおり、以前はインスタグラム(Instagram)でも実施していました。

情報源:TechCrunch  "Meta's Horizon Worlds is testing in-app purchases and creator bonuses" (2022/04/11)

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