【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0915‐0928

Today’s Topic
今週の注目は「ウォルマート、ロブロックスに進出」だよ!
楽天、Rakuten NFTにてイーサリアム決済対応を発表 

nihonn.png  楽天グループは、NFTマーケットプレイス「Rakuten NFT」において、イーサリアム決済対応を2022年秋頃から開始することを発表しました。国内サービスで、NFTの1次販売において暗号資産ウォレットのメタマスク(MetaMask)を利用するのは初めてとなります。また、個人間で売買する2次流通でもイーサリアム決済やその他の暗号資産による決済方法を計画しています。Rakuten NFTは2022年2月から展開している総合NFTプラットフォームで、楽天IDや日本円による決済を提供することで幅広い消費者へNFTを提供しています。今後はイーサリアム決済を導入し、暗号資産やブロックチェーン技術を利用したサービスに親しみのある消費者にも利便性を提供していく予定です。

情報源:Impress Watch 「Rakuten NFT、イーサリアム決済に対応」(2022/09/14)

●Shopee、9.9 Super Shopping Dayを開催!200時間以上のライブコマースを配信

china.png  シンガポールのEC企業ショッピー(Shopee)が毎年9月9日に開催するショッピングセールイベント「9.9スーパー・ショッピング・デイ(9.9 Super Shopping Day)」にて、中小小売事業者の売上が通常の日間売上の平均より5倍に増えたことを発表しました。2022年8月26日から9月9日まで開催された本イベントでは自社配信サイトのShopee Liveにてライブコマースを実施し、マレーシアでは200万時間以上のストリーミングを実施しました。特に売上が好調だった商品分野はビューティーヘルスや日用品です。ショッピー・マレーシアのマーケティング担当者は、MSME(零細、中小企業)のデジタル経済への進出を積極的に支援していることを強調しました。

情報源:New Straits Times"First time 9.9 local sellers generate sales more than five times than normal day: Shopee"(2022/09/15)

●全国銀行データ通信システムをスマートフォン決済アプリ向けに開放

nihonn.png  9月15日、全国銀行協会が2022年10月を目途に、ペイペイ(PayPay)などのスマートフォン決済事業者に銀行間の送金を可能にする「全国銀行データ通信システム(全銀システム)」を開放することを発表しました。これにより、スマートフォン決済アプリから銀行口座へ送金が可能になり、入金などに要するコスト負担も削減されます。これまでは、決済事業者の全銀システムへの加盟が認められておらず、決済アプリによる入金や支払いシステムは特定の銀行に限られていました。今回の開放により、大半の金融機関との相互送金や加盟する決済アプリ同士の相互送金が可能になります。実際に事業者がシステムを利用可能になる時期は2024年初めとなる見込みです。

情報源:読売新聞オンライン 「スマホ決済アプリ、ほぼすべての金融機関と相互送金可能に...全銀協がシステム開放」(2022/09/16)

●アマゾン、アレクサへの質問に対して企業が用意した回答の採用も可能に

america.png  9月15日、米アマゾン(Amazon)が音声アシスタント「アレクサ(Alexa)」を利用した小売事業者向けプログラムの「Customers Ask Alexa」を発表しました。9月14日から2日間開催した小売業者向け年次イベント「Amazon Accelerate」にて発表されています。このプログラムでは、消費者のアレクサへの質問に対する回答に、インターネット上の一般的アドバイスだけでなく企業が用意した回答も採用されます。小売業者はAmazon Brand Registry(アマゾンブランド登録)に登録すると、プログラムへ参加が可能です。小売業者の参加手数料は無料で、用意した回答はコンテンツモデレーションと品質チェックの対象となります。プログラムは2022年10月に招待制で開始され、2023年には米国で展開される予定です。

情報源:ITmedia NEWS 「Amazon、Alexaの答えに特定企業の製品を盛り込む「Customers Ask Alexa」」(2022/09/16)

●ユニクロ、短編動画アプリ抖音にて初となるライブコマースを実施 今後も実施することを予告

china.png  9月6日、大手アパレルブランドのユニクロ(UNIQLO)が短編動画アプリ抖音(Douyin)で初となるライブコマースを実施しました。多くの大手ブランドが2020年には抖音でのライブコマースに参入している中、ユニクロはアリババ傘下のECモール天猫(Tmall)との関係性や抖音のライブコマース環境整備状況から、参入を見送っていました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、中国市場での売上高と利益が減少したことを受けて、抖音へのライブコマース参入に転じたと考えられています。ユニクロの参入を受け、大手ブランド各社の抖音EC事業への参入が期待されています。ユニクロは今回のライブ配信にて新商品を多く紹介し、今後もライブ配信を実施することを予告しています。なお、抖音ではブランドの出店手数料を抑え、トラフィックの60%をブランドに分配、一度のライブ配信で紹介可能な商品数を最大100種類まで拡大するなどブランド支援に注力しています。

情報源:36KrJapan「ユニクロ、TikTok中国版「抖音」で初ライブコマース 業界最大手のアリババに脅威か」(2022/09/20)

●アリババ、ラグジュアリー体験提供のためにメタバースを新設

china.png  中国大手EC事業者の「アリババ(Alibaba)」は、傘下ECサイト「天猫(Tmall)」にてメタバースを新設しました。メタバースへの本格参入により、ショッピング体験の向上を狙います。その取り組みの一環として、9月22日に人気ファッション誌ヴォーグ・チャイナ(Vogue China)との共同でARファッションショーを開催しました。視聴者は、ランウェイの視聴に加え衣類を披露したマスコットと一緒に写真撮影することができます。アリババでは、メタバースへのアクセス権となる「メタ・パス」も配布しており、保有者はARファッションショーへの参加に加え、優先的にラグジュアリーブランドの商品やサービスの購入、オフラインイベントへの参加も可能となります。

情報源:Charged Retail"Alibaba Group launches luxury shopping experience in the metaverse"(2022/09/20)

●百度傘下の共同購入サイト、2022年内サービス終了を発表

china.png  中国IT大手の百度(バイドゥ)傘下の共同購入サイト「百度糯米(Nuomi.com)」が年内にサービス提供を終了します。終了理由は百度の事業再編であり、2022年8月31日中にアプリが削除される予定です。百度は2014年1月に当時の三大共同購入サイトの1つである「糯米網」の買収で百度糯米を開始し2015年時点で同サイトに200億元(約4,000億円)を投資することを発表していました。

情報源:36KrJapan「百度の共同購入サイト、年内でサービス終了」(2022/09/21)

●ウォルマート、ロブロックスに進出

america.png  米大手小売「ウォルマート(Walmart)」が人気ゲーム「ロブロックス(Roblox)」内に2つのゲームを提供したことを発表しました。Zやα世代などの若年層向けにユニークでかつ新しいブランド体験を提供することを狙います。そのうちの一つである「ウォルマート・ランド(Walmart Land)」では、同社のロゴをモチーフとした遊園地となっており、合計6つのブロックに分かれています。既にオープンしている、ハブ・ストア(Hub Store)では、ファッションアイテムやエレクトロニクスなどのデジタル商品を購入することができます。また、ハウス・オブ・スタイル(House of Style)では、ファッションスキルで競い合うことができ、マニキュアの色選びやマネキンのポーズを真似するといったチャレンジが用意されています。より若い世代をターゲット向けのゲームである「ユニバース・オブ・プレイ(Universe Of Play)」では、恐竜の卵探しや自分のファッションショーを催すことができます。

情報源:TechCrunch"Walmart Arrives On Roblox, Two New Virtual Worlds"(2022/09/26)

●アマゾン、トルコ国内にて初となる物流拠点を新設

Turkey.png  9月26日、米EC大手「アマゾン(Amazon)」は、トルコ国内に初となる物流拠点を新設しました。1億ドル(約144億円)を投じて新設されたイスタンブール市内の拠点では、今後1,000人以上を採用することが計画されています。過去1年間で、トルコ国内事業者のAmazon.com.trへの出店者数は50%増加しており、これらの事業者による海外販売金額は2021年時点で前年と比べ2倍以上の3億ドル(約433億ドル)にまで増えています。物流拠点では最新テクノロジーを搭載することで、こうした事業者の国内外の販売支援を目指します。

情報源:Daily Sabah "Amazon launches it's 1st logistic hub in Turkiye"(2022/09/26)

●米アマゾン、11月11日から2日間プライム会員限定のセールを実施予定

america.png  9月26日、米アマゾン(Amazon)は米国や中国を含む15か国でプライム会員限定のイベント「プライムアーリーアクセスセール(Prime Early Access Sale)」を開催することを発表しました。開催期間は10月11~12日で、対象国に日本は含まれていません。同社は例年夏にプライムセール(Prime Sale)と呼ばれる同様のセールを開催しており、年2回の開催は初となります。コロナ禍の巣ごもり需要に落ち着きがみられるなか、大規模なイベントによって年末商戦の盛り上がりを促進する見込みです。アマゾンはセール期間中、自社ブランド商品を大幅に値下げする予定です。歴史的なインフレに陥る米国では更なる値上げ時期を避けるために、ホリデーシーズンのセールを前倒しする傾向にあり、今回の取り組みも早めに買い物を済ませたい消費者のニーズを取り込むことが目的にあると考えられています。

情報源:日本経済新聞「Amazon、10月に米国などで会員向けセール 今年2回目」(2022/09/27)

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