【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0415-0421

Today’s Topic
今週の注目は、アマゾン、コロナに対する欧州での対応だよ!
■コロナ拡大が、当日の再配達へ影響

nihonn.png 新型コロナウイルスの感染拡大によって、物流に様々な影響が出ていますが、今週は特に各社再配達の対応に変更が見られました。

 4月15日、日本郵便がゆうパックや郵便物の当日再配達を取りやめ、翌日以降の配送に切り替えることを発表しました。また、集荷の依頼も前日までの予約制と変更しました。
 また、4月20日には、ヤマト運輸が電話での当日再配達の依頼などに関する受付時間と、営業所の窓口営業時間を短縮することを発表しました。期間は4月21日から5月6日までとなっています。
 これらの動きは、新型コロナウイルスの感染拡大でネット通販サイトの荷物が増えていることを受けた当面の措置で、配達量をコントロールする狙いがあります。

情報源:日本郵便ニュースリリース「新型コロナウイルス感染拡大を受けた再配達および集荷予約の取り扱いの変更」(2020/04/15)、ヤマト運輸お知らせ「4月21日(火)~5月6日(水)における各種 受付時間の短縮について」(2020/04/20)

■ARを活用した「非接触販売」をスタート

nihonn.png 4月16日、株式会社ZEPPELINが、「非接触販売」を開始することを発表しました。「非接触販売」とは、ZEPPELINのARテクノロジーを駆使して入荷から配送までの過程で、物品に一切触れることのない販売方法です。ARを活用し、商品を回転させたり、大きさを変えたりすることで、ユーザーは実際に店舗で買い物をしているかのようにショッピングを楽しむことができます。これは、新型コロナウイルスの感染防止策として外出自粛を余儀なくされる人々のために開発されたサービスです。

情報源:PRTIMES「物品に一切触れることのない「非接触販売™️」で日本企業の店舗ビジネスの売上創出に貢献します」(202/04/16)

■LVMH、決算発表。ネット通販売上が拡大

france.png 4月16日、ファッション大手LVMHが2020年第1四半期の決算発表を行いました。売上高は、前年同期比15%減の106億ユーロ(約1.2兆円)となりました。部門別でみると、時計&ジュエリー部門が同24%減、セレクティブ・リテーリング部門が同25%減と大幅に落ち込みましたが、「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」や「ディオール(DIOR)」を展開するファッション&レザーグッズ部門は、店舗が新型コロナウイルス感染拡大の影響で世界中の店舗を一時休業していますが、ネット通販の売り上げが急成長したことで、減少幅9%に抑えることが出来ました。

情報源:同社プレスリリース"LVMH shows good resilience in the first quarter of 2020"(2020/04/16)

■アマゾン、コロナに対する欧州での対応

global.jpg 今週は、ネット通販大手アマゾン(Amazon)が新型コロナウイルスに対し、欧州で様々な動きかがありました。

 4月15日、アマゾン(Amazon.fr)は、裁判所から倉庫での新型コロナウイルス対策が不十分なことを理由に食料品、医薬品、衛生用品のみを配送するように命じられたことを受けて、倉庫の閉鎖を開始しました。再開時期は未定となっています。
 また、4月14日よりイギリス(Amazon.co.uk)では、有料のプライム会員が商品注文する際に、「速達でなくてもよい」といオプションが新たに加わりました。これを選択すると商品到着後にクレジットカードに1ポンド(約132円)が返金されます。

情報源:Cnet「フランスのAmazon倉庫が閉鎖中、従業員は少なくとも22日まで自宅待機」(2020/04/21)、The Sun"DELIVERY DELAYS Amazon giving £1 back to Prime shoppers if they opt for a no-rush delivery"(2020/04/16)

■ファーフェッチ、2020年第1四半期の暫定結果を発表

UK.png 4月16日、イギリスラグジュアリーファッションネット通販大手ファーフェッチ(Farfetch)が、2020年第1四半期の暫定状況を発表しました。GMV(流通取引総額)の成長率が、前年同期比で43%~46%、またデジタルプラットフォームのGMVは17%~19%となる見込みです。なお、同社は、2018年に創業10周年を迎えて、これまでの老舗ラグジュアリーブランドに加え、オフホワイトといった人気新興ブランドの販売にも注力しています。

情報源:同社決算発表"Farfetch Reports Preliminary Results for First Quarter 2020"(2020/04/16)

■フリップカート、資金調達

India.png 4月20日、インドネット通販大手フリップカート(Flipkart)が資金調達したことが分かりました。調達額は46億6,000万ルピー(約65億円)で、シンガポールを拠点とする2つの子会社から調達しました。これは新型コロナウイルス拡大に対する対策で、従業員のレイオフや減給などを回避する目的があります。なお、同社は現在食料品の配達のみ行っています。

情報源:Inc42 Media"Flipkart's INR 466 Cr Boost May Help It Stay Afloat In Times Of Crisis"(2020/04/20)

■コロナの影響で、ネット通販需要が拡大

nihonn.png 新型コロナウイルス感染拡大による外出自粛によって、ネット通販の需要が拡大しました。緊急事態宣言発令後は特にネット通販の利用が増えています。以下、インターネット国内のおもな事例を上げます。

  • ヤフーショッピング、巣ごもり消費によって、一部食品の3月売上が前年同月比の3,4倍を記録。
  • ヨドバシカメラ、休業要請施設発表後の4月11日にネット販売が前年同日比で53.6%増。
  • セブン&アイ、3月の書籍、ゲームのネット通販売上が前年同月比30.9%増。

情報源:BCN「Yahoo!ショッピングの"巣ごもり需要"、前年比3.4倍売れる商品も」(2020/04/14)、「ヨドバシカメラの16店「一時休業」でECシフト鮮明、「緊急事態」後にネットが前年比150%超」(2020/04/16)、ネットショップ担当者フォーラム「新型コロナで「買い物習慣はガラっと変化する」――セブン&アイのネット通販が伸長」(2020/04/20)

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