【オウリー通信】世界の配送サービス事例! 宅配編

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すごいね、留守中でも商品が届いちゃうよ!トランクの中、部屋の中にまで!

前回は、世界の配送サービスにおいて購入者が受け取りにいくサービスについてご紹介しました!今回は、ピックアップではなく届けてもらう(宅配など)事例をご紹介していきます!

◎Amazon Prime Now対抗!大手百貨店Macy's、オンデマンドデリバリーを活用

 Amazon Primeの登場により、無料配送や翌日配送サービスが当たり前になってきています。そのため多くの小売事業者はAmazonに対抗すべく、当日や翌日配送サービスの提供のためオンデマンドデリバリーサービスを活用しています。例えば、米百貨店大手のMacy'sはDelivというサービスを活用しています。

※オンデマンドデリバリーサービスとは、クラウドソーシングで依頼者とドライバーのマッチングを行うサービスです。
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<画像:Deliv

 実は、オンデマンドデリバリーは東南アジアでも広がりをみせています。但し、配達をするのはDelivのような専業事業者ではなく、配車サービス(東南アジア版Uber)のドライバーです。例えば配車サービスGrabは、2015年よりGrabExpressというデリバリーサービスをインドネシアでサービスを開始しました。

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◎マイカーのトランクに直接お届け!メーカーを巻き込んだ配送サービス

 この他にも、Prime Nowへの対抗として自動車メーカーを巻き込んだ新たなサービスも登場しています。2014年に、スウェーデンのオンデマンドデリバリースタートアップUrb-itは大手自動車メーカーVolvoと提携し、注文から2時間以内に、顧客の自動車のトランクに直接商品を届けるサービスを提供しました。尚、このサービスは1回限り有効なデジタルキーを使用するため、対象テクノロジーを搭載した自動車の保有者のみ利用することができます。
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<画像:Volvo Cars pioneers two-hour in-car delivery service with Swedish start-up urb-it

◎独Zalando、どこでも向かいます!受け取り・返品をお好きな場所で

 独大手ファッションEC事業者のZalandoは、2017年7月よりZalando Zet会員(有料サービス)を対象に、オンデマンドデリバリーと返品対応サービスの実証実験をベルリンで開始しました。年間19ユーロで何度でも配送サービスを利用することができます。このサービスを提供するにあたり、同社は、2017年5月にベルギーのGPSサービスプロバイダーParcify、そして配送には配送にはローカルのバイク便サービスHoardと提携しています。

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<画像:Zalando Customers Now Decide when their Parcel Arrives

◎WalmartやAmazon、留守中でも部屋の中までお届け

 2017年9月、米Walmartは「Walmart In-Fridge]という新サービスを実験的に開始することを発表しました。同サービスは、不在であっても商品を届けてもらい、冷蔵・冷凍商品もそれぞれに収納します。Walmartの顧客は、スマートセキュリティーデバイス「August」を自宅に設置することで、ドライバーがテンキー入力で入室できるようにし、さらに専用アプリで商品を届ける様子を動画のライブ配信で確認することができます。

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<画像:Deliv, August, and Walmart Pilot the Future of Delivery Inside Your Home

 10月には、米Amazonも同様のサービス「Amazon Key」を発表しました。同サービスは11月8日より米国37都市にわたるPrime会員向けに提供します。利用するにあたって「Amazon Key In-Home Kit」に含まれるカメラやスマートロックを自宅に取り付ける必要があります。ドライバーは、スマートロックでAmazon Key認証を行うことで、商品を部屋の中にまで届けることができます。

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<画像:Amazon Key

◎日本もがんばっています!ロボネコヤマトの宅急便♪!

 海外でさまざまな宅配を工夫したサービスが登場していますが、日本ももちろん負けていません!2017年4月、ヤマト運輸とディー・エヌ・エー(DeNA)は、神奈川県藤沢市で自動運転自動車を用いた「ロボネコヤマト」の実証実験を開始しました。アプリで、商品を届けてもらう場所及び時間を指定することができます。ロボネコヤマトの社内には保管ボックスが搭載されており、受け取り主が自ら荷物を取り出す仕組みです。原則として、ドライバーが運転を行いますが、将来的には完全無人運転に移行する計画です。

引用:ロボネコヤマト 公式YouTubeアカウントより【次世代物流】ロボネコヤマト 4/17より試験サービス開始


 2回にわたり世界の様々な配送サービスをご紹介しましたがいかがでしたか?また面白い取り組みを見つけたら随時お届けしたいと思います!

注目サービス

事業社名 サービス概要

Deliv

2012年に創業。アメリカのオンデマンドデリバリーサービス。現在、1,400都市に対応しており、4,000社に向けて当日配送サービスを提供しています。Macy's、Bloomingdales、Bloomthatなどを顧客に抱える。

Grab

2012年に創業。元々は配車サービスを提供しており、2015年よりオンデマンドデリバリーサービスを展開。現在、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイの4地域でサービスを提供している。

Urb-it

2014年に創業。スウェーデンのオンデマンドデリバリーサービス。現在、3都市(ストックホルム、ロンドン、パリ)でサービスを展開中。小売事業者315社を顧客に抱える。

Hoard

ドイツのバイク便サービス。現在、欧州20都市でサービス提供しており、AirbnbやZalandoを顧客に抱える。

(Ms Everyday Holiday)

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