NEW【EC業界ニュース】Weekly Topics! 0602‐0608

Today’s Topic
今週の注目は「日本でのメタバース活用の法整備本格化」だよ!
●英小売業者フレイザーズグループ、ファッションEC小売業者2社を買収

UK.png6月1日、英小売業者フレイザーズ・グループ(Frasers GroupPlc)の最高責任者のマイク・アシュリー氏(Mike Ashley)は、英ファッションEC小売業者のミスガイデッド(Missguided)と姉妹ブランドのメナス(Mennace)の知的財産を約2,000万ポンド(約33億4,839万円)で買収したことを発表しました。ミスガイデッドは2019年に初の海外展開拠点として、中東に第一店舗を開設しました。同年にはドバイモール(The Dubai Mall)にECサイトを開設しています。その後、米国、オーストラリア、フランス、ドイツなどでも存在感を示しています。今回の買収に関与した米M&Aアドバイザリー会社のテネオ(Teneo)のシニアマネージングディレクターのギャビン・マーハー氏(Gavin Maher)は「世界中で企業コストが上昇している中、多くのバイヤーが関心を持つ事業と資産の買収の締結が今後進むだろう」と説明しています。

情報源:TheNationalNews"Frasers Group snaps up online retailer Missguided in £20m rescue deal"(2022/06/01)

●アリババ、2022年会計度第4四半期および通期の決算を発表・年間を通じて売上向上

china.png 5月26日、中国EC大手のアリババ(Alibaba)が2022年度第4四半期および通期の決算を発表しました。 第4四半期業績として、売上高は前年比9%増の2,040億5,200万元(約3兆8,800億円)でした。2022年3月にはロックダウンの影響を受け、サプライチェーンや物流の混乱、巣ごもり需要の鈍化などによりオンライン流通総額の伸びは横ばいでした。そのため、中国コマース事業の売上は前年同期比8%増の1,403億3,000万元(約2兆6,700億円)となりました。 また、グループの通期売上高は前年同期比19%増の8,530億6,200万元(約16兆2,000億円)でした。主な要因は、通年売上高が同18%増の5,927億500万元(約11兆2,600億円)を達成した中国コマース事業と、同25%増の610億7,800万元(約1兆1,600億円)を達成したグローバルコマース事業です。グローバルコマース事業の流通総額は過去最高を達成し、8兆3,170億元(約158兆円)となりました。主にラザダ(Lazada)、アリエクスプレス(AliExpress)、トレンドヨル(Trendyol)、ダラズ(Daraz)を含むグローバルコマース事業は、ブランドや小売事業者に市場動向情報を提供し、多様な商品とサプライチェーンの向上を通じて顧客満足度を高めています。 中国コマース事業ではタオバオ(Taobao)と天猫(Tmall)の顧客維持率が高く、1億2,400万人を超える年間アクティブコンシューマーが、タオバオと天猫で1万元(約19万円)以上に相当する商品を購入しました。低価格商品に特化したECアプリ「タオター(TaoBao Deal)」や地域コミュニティー向けのオンライン共同購買サービス「タオツァイツァイ(Taocaicai)」、オンラインスーパーの「天猫スーパー(Tmall Supermarket)」が顧客の増加に貢献したと考えられています。その結果、全世界のアリババグループの年間アクティブコンシューマー数は約13億1,000万人に達し、中国人消費者は10億人を超えの歴史的成長を遂げました。 同社は今後、複数の直販事業やオンデマンド即時配送機能を活用し、多様なフルフィルメントネットワークを構築するために、フルフィルメントや物流機能への投資を継続する予定です。

情報源:Alibaba News Japanese 「アリババグループ、2022年1-3月期及び2022会計年度の決算を発表」(2022/06/02)

●抖音が展開するECプラットフォーム、1年間で著しい成長

china.png5月31日、中国版Tiktokの抖音(Douyin)が展開するECプラットフォーム「抖音電商(Douyin Dianshang)」の流通取引総額が、2022年4月までの1年間で3.2倍を達成しました。販売アイテム数は100億件を超え、中国国内の景気後退により他の主要企業が失速している中、著しい成長率を達成しました。同社はショートビデオやライブ配信、ショッピングモール、検索欄などの様々なタッチポイントを通じて顧客の多様な需要に応える「興味(インタレスト)EC」を展開し、出店事業者のさらなる成長を目指す予定です。

情報源:36KrJapan「TikTok中国版「抖音」が展開するEC事業、1年でGMV3.2 倍に」(2022/06/02)

●米アマゾン、キンドルを中国市場から撤退

china.png米アマゾン(Amazon)は電子書籍リーダーキンドル(kindle)の販売事業者への供給を2022年6月2日から停止、電子書籍販売を2023年6月末までに停止することを発表しました。購入した書籍はその後1年間、ダウンロードが可能ですが2024年には中国のアプリストアからキンドルアプリが削除されます。中国政府の圧力や検閲が停止の理由ではなく、他事業での中国市場への参入を継続していく予定です。

情報源:REUTERS「米アマゾン、中国での電子書籍サービスを来年停止」(2022/06/02)

●ピンタレスト、ザ・イェスの買収によりパーソナライズ化されたコンテンツ配信を目指す

america.png6月3日、米画像検索アプリピンタレスト(Pinterest)が、米女性アパレル小売プラットフォームのザ・イェス(The Yes)を買収しました。ザ・イェスはサイトを閉鎖し、ピンタレストに吸収されます。ザ・イェスはアプリ上の消費者行動から、ファッションスタイルのAI学習サービスを提供していました。また、専門家の知識とAI学習を通じて商品発見アルゴリズムの強化を果しています。ピンタレストは同サービスを用いて、従来の画像のピンボードから商品認識するサービスから、パーソナライズ化された写真や動画コンテンツの配信や、アパレル以外の家庭用品、美容、食品などの分野でも商品発見アルゴリズムを構築することを目指しています。ピンタレストは今回の買収を通じて、「感覚主導型のショッピングプラットフォームの提供」という同社のビジョンの達成に近づいたと述べています。

情報源:techcrunch"Pinterest acquires AI-powered shopping startup The Yes, co-founded by former Stitch Fix exec"(2022/06/03)

●メタバース上の投資家と利用者の権利保護に向け、法整備本格化

nihonn.png日本国内でメタバース上の資産取引における、投資家と利用者の権利保護に向けた法整備が進んでいます。6月3日、ステーブルコインを規制する初めての法律「改正資金決済法」が衆議院本会議で可決、成立しました。法改正の狙いは、投資家保護とマネーロンダリング対策の強化です。コイン発行者は銀行や資金移動業者、信託会社に限定し、流通取引には登録制を導入しました。世界では米国やEUの金融当局がステーブルコインの発行監査に関与したり、発行元を預金取引機関などに限定したりする規制案が浮上しています。今回の法律では海外のコイン発行者の参入を事実上制限し、日本国内の法定通貨の価値と連動した価格で発行される「デジタルマネー類似型ステーブルコイン」を規制します。  また、同日に開かれた知的財産戦略本部では、著作権法の改正案を2023年の通常国会へ提出する方針を明記しました。これによってインターネット上では、権利者自身の許諾の代わりに政府指定団体の許諾を受けることで、著作物の二次利用が可能になります。メタバース上では著作物の利用が広がっており、円滑な権利処理を通じてコンテンツ市場を発展させていく方針です。

情報源:日本経済新聞 「著作物、二次利用しやすく」(2022/06/03)

情報源:日本経済新聞 「投資家保護へ規制の網 ステーブルコイン、改正法成立」(2022/06/04)

●QRコード決済取引高、電子マネーを超す

nihonn.png国内でQRコード決済市場が拡大しています。2021年の取引高は前年同期比70%増の7兆3,487億円で過去最高を達成し、電子マネー決済を初めて上回りました。ペイペイ(PayPay)やd払いなどを手掛ける主要16社の統計によると、決済件数は同80%増の48億件で、ペイペイの取引高は4兆9,000億円を達成しました。ペイペイの利用者数は2022年4月時点で同20%増の4,700万人。2022年度の早い段階で利用者数は5,000万人を超えるとペイペイ社長の中山一郎氏は述べています。利用者数増加の要因は、地方自治体や企業との連携キャンペーンだと考えられています。一方でキャッシュレス決済の主力は変わらずクレジットカードで、2021年の信用供与額は前年同期比9%増の81兆円です。

情報源:日本経済新聞「QRコード決済、電子マネー超す 2021年取扱高7割増」(2022/06/05)

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