Discovery Bank（ディスカバリー・バンク）の調査によると、米Amazon（アマゾン）が南アフリカでのプレゼンスを高めています。現在、3番目にアクセスの多いECプラットフォームであり、富裕層から最も人気を集めています。背景として、南アフリカの消費者がオンラインショッピングへ積極的に参加している点が挙げられます。オンライン支出の成長率はオフライン支出の5倍の速度で増加しています。中でもAmazonはその商品種類の多さから、Takealot（テイクアロット）など地場EC事業者との競争で優位に立っています。AmazonはTakealotとほぼ同等の価格設定で商品を販売し、より多くの商品種類とパーソナライズ化したショッピング体験を提供しています。これにより、今後5年以内には南アフリカのEC市場を支配する可能性が見込まれると専門家は予測しています。
情報源：MYBROADBAND "Amazon already starting to eat Takealot's lunch"（2024/4/13）
4月10日、NTTドコモとアマゾンジャパンが、決済サービスとポイントプログラムの提携を発表しました。この提携により、各社のポイントサービスを軸にした経済圏の拡大が見込まれます。消費者はドコモの「d払い」を使ってアマゾンで買い物をすると、最大3.5%の「dポイント」が還元されます。ドコモ回線を契約していない消費者でもアマゾンとdポイントを連携すれば、5,000円以上の買い物で1%のdポイントが還元されます。また、ドコモ経由でアマゾンの有料会員Amazon Prime（アマゾンプライム）を契約した場合も特典を提供します。この提携によりドコモはアマゾンの巨大な顧客基盤を取り込み、ポイントサービスの利用拡大を図り、一方でアマゾンは、ポイント還元率の高さでドコモ顧客の囲い込みを目指します。
情報源：日本経済新聞 「ドコモ、Amazonと決済・ポイント連携 経済圏拡大へ」（2024/4/10）
中国大手EC事業者JD.com（JDドットコム）が、動画コンテンツ制作に10億元（約211億7,900万円）を投資しました。ショートビデオやライブストリーミングを活用して、ユーザーのショッピング体験を向上することを目的としています。具体的な施策として、個人クリエイターに対して毎週最大3万元（約63万5,400円）の補助金を提供するほか、企業に対しても500万元（約1億600万円）の支援プログラムを提供します。これにより、高品質な企業独自コンテンツの創出を促進し、トップクリエイターの育成やコンテンツ駆動型EC事業の発展を目指しています。
情報源：Retail Asia "JD.com invests $132.2m into video content creation"（2024/4/12）
Shopee Japan（ショッピージャパン）が日本からベトナムへの越境ECを開始しました。ベトナムは高い人口増加率を誇り、2023年には人口が1億人を超えました。Shopeeはベトナム市場において高い市場シェアを誇り、今後日本ブランドの越境EC支援を強化する予定です。一方、ベトナムではTikTok（ティックトック）の成長率が高く、ShopeeやLazada（ラザダ）などEC事業者との競争が激化しています。ベトナムのTikTok Shopユーザーは2024年初頭には6,700万人に達してLazadaを上回り、Shopeeに次ぐ2位となりました。TikTokベトナムの代表者によると、ベトナムの消費者はオンラインショッピングに意欲的で今後成長市場と見込まれています。
情報源：時事ドットコムニュース 「Shopee Japanが6番目の市場としてベトナムへの越境販売を開始」（2024/4/10）
情報源：Techinasia "TikTok Shop triples sales, merchant count in Vietnam"（2024/4/12）
4月15日、韓国EC事業者Naver（ネイバー）が有料会員サービス「Naver Plus Membership」の特典を拡大しました。具体的には、新規加入者および過去6カ月以内に加入履歴が無いユーザーに対して、3カ月の会費無料サービスを提供します。さらに会員限定で、1万ウォン（約1,100円）以上の購入時に使える配送料3,500ウォン（約390円）割引サービスを2024年7月末まで毎日配布します。競合の大手EC事業者Coupang（クーパン）は2024年4月に、収益拡大に向けて有料会員を月額4,990ウォン（約560円）から7,890ウォン（約900円）に値上げしました。倍以上の値上げに対して、ユーザーからは多くの批判が集まっています。専門家によるとCoupangの値上げを受け、Naverを利用し始めるユーザーが増える可能性が見込まれています。
情報源：Pulse News "Naver's free delivery perksfuels e-commerce competition"（2024/4/16）
情報源：The Korea Times "Naver, Shinsegae go all out to bring customers back after Coupang fee hike"（2024/4/16）